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住宅以外の場所では、洗面所や便所、浴室以外での鏡の取り付け方法は、接着剤止めが一番ポピュラーな方法です。留め具もなく見た目に非常にすっきりしています。
下の図のように鏡を取り付ける壁面にミラーマットと呼ばれる強力な両面テープを貼り、その中央部あたりに変性シリコン接着剤を塗布して鏡を押し付けて取り付けます。床から天井までの高さ2.3メートル巾0.9メートルでも難なく取り付けられます。もちろんそれ以上も可能です。これらの取り付けには、専門の職人の手によることが好ましく、工事現場では主にガラス工事で行います。
私は、高級マンションの一室で床上20cmから2mの姿見の鏡を取り付けるのに立ち会いましたが、壁紙(クロス)の上に強力な両面テープと接着剤を施工し取り付けておりました。思わず
「これで本当に大丈夫?」と聞いたものです。 すると業者は、
「これで十分です。びくともしません」 と、胸を張ったものです。その後、施工不良で鏡が落ちたという話は聞きませんから、あれで問題はないのかも知れません。しかし、安全を考えて下記の手順では壁のクロスはカットすることとしています。
このの「接着剤止め」の手順を下に示します。
鏡を貼る位置を決定します。壁面が石膏ボードなどのボード張りにクロス貼り仕上げの場合、これに直接鏡を貼り付けは危険ですので、鏡より一回り小さい範囲でクロスをカットします。
マスキングテープを鏡の端が中央に来るように貼り、そこに取り付け位置の目印をつけます。マスキングテープの内側範囲でクロスをカットします。クロスのカットの範囲は鏡より5o程度小さめと考えてください。
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予定している取り付け位置に、仮に合わせて最終的に位置決定を確認します。 |
クロスを切り抜くとその部分にミラーマットと呼ばれる両面テープ状の接着テープを貼りつけます。通常右の図のように竪に2列にして貼りつけます。
鏡がもっと大きくなるようなら、3列にしてください。中央付近の空いたところに、ミラーマットより強力な接着剤である変性シリコン接着剤を塗り付けます。右の図では1カ所だけですが、鏡の大きさなどでは、箇所数を増やして他方がより安心です。
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数人で鏡を持って2.で用意した位置に押し付けるようにして取り付けます。押し付けて十秒程度で完了です。接着による取り付けですので、取り外す時には相当壁を傷めることになり、下地はそのままでも、仕上のボード類は周辺まで張替えが必要になります。 |
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