| 鏡の取り付け方に、とっこを用いることがあります。とっこはイタリア語「TOCCO(トッコ)」から来ているようです。イタリア語のTOCCOは、「触れる・触れ合う」の意味があります。ここでいうのも別々のものが触れ合うという点で同じですね。
■木製のとっこ
とっこは木製の物と金属製の物があります。まず、木製の物を紹介します。形状は壁に付けた右下の図のように斜(はす)に切った横長の板です。鏡と壁に付いた同形の板とをかみ合わせて固定します。まず鏡の裏面に直接トッコを取り付けます。取り付けには変性シリコンの接着剤やボンドでも可能です。
壁面側は、間柱にとっこをビス止めをするのが、原則です。しかし取り付けたい位置と、間柱の位置がある場所と一致しないことの方が多く、その場合には、鏡の重さが5s未満程度であれば、石膏ボード用のアンカー止でも可能です。
額縁に入っている鏡は、額縁にとっこを取り付けて固定します。取り付けに接着剤を補助的に使ってもよいのですが、トッコ同士のかみ合わせだけでも、鏡自身の重さでなかなか強固なのでなくても問題ありません。
右の図のように壁面にぴったり密着せず、とっこの厚み程度が壁面より浮く感じになります。それが気になる方には、この鏡の止め方はお勧めできません。
| |
■金属製のとっこ
金物のとっこは「へ」の字型に金物が加工されており、木製と同様ここに噛み合わせて留めるものです。
市販の製品では「ハングマン・アパートメントハンガー」という製品があります。ネットの「楽天市場」で見つけました。(右の図)他にも、似たものがありますが、金物の横幅が狭く重量のある鏡にはそぐわない気がします。 |
|
図中の黄緑色のものは、壁に取り付ける時に鏡の 水平を測る簡易な水準器です。
| 額縁に入った鏡は他にも、南京錠の鍵穴を逆さにしたような金物で出来た簡易な留め具もあります。これは掛け時計や賞状入れの裏側に使用されるもので、よく見かけるものです。
基本的に鏡の額縁に左右に留め具をつけ、そこに合う留め具を壁に取り付けます。簡単に取り付けと取り外しができますので、借家などの壁の場合はこれをおすすめします。ただしこのタイプは、鏡が相当軽いことが前提です。
この場合も、壁面に密着せず、少し浮いた納まりになります。
画像出典:額縁のタカハシによりました。
|
|
|
|