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 W-Wallet 結 露


1. 結露とは何か

2. 水蒸気量と温度の関係

3 結露は目につかないとこ
  ろにも発生する

4. 夏にも発生する夏型結
  

5. 室内の壁表面の結露

6. 木造住宅の壁内部の結
  

7. 木造住宅の壁内部結露
  が招く結果

8. 木造住宅の小屋裏の結
  露対策

9 木造住宅の床下の結露
  対策

10. 住宅の室内における結
   露対策

   
 8. 木造住宅の小屋裏の結露対策

 小屋裏結露は屋根が瓦屋根の場合、空気の循環は非常に速やかで、結露の発生の懸念は多くありません。瓦は木の桟に止められて重ねて合せて置かれるように葺かれているため、あちこちに隙間があるからです。
 
 瓦のうち従来からの形状の陶器瓦はほかの屋根材に比べて熱容量が極めて大きく、それだけ屋根下に熱を伝えません。つまり遮熱効果が高いわけです。これが日本の夏の涼しさに適していたのですが、瓦屋根はその重量が大きく地震に不利に働くため、最近の新築住宅では殆ど見かけなくなりました。瓦の風合いを求めたい場合は、瓦に似せた形状で対候性のある着色した、薄い鉄板曲げ加工をした瓦もあります。一見してでは、陶器瓦と思えるほどよくできています。


 鉄板屋根やスレート屋根は、ルーフィングと呼ばれるシートをその下に張るため、防湿のための換気が瓦屋根のように、充分には行われません。このため、外壁面に換気口や棟に特別の換気口を設ける必要があります。軒裏にも換気口を設けると小屋内部の空気が循環して更に効率よく結露を防げます。これは壁の場合とおなじです。




 ■小屋裏・棟・軒先・ケラバの換気口

 小屋裏の換気を良くするということは、小屋裏の空気が、外気温に近くなるということです。従って、天井からの熱損失も大きくなるため、天井裏に断熱材が必要になります。同時に天井材と断熱材の間に防湿材の施工が必要ですが、実際には、天井材を止める為の下地材等で充分に施工出来ないのがが現状です。それでも、天井裏一面に敷き詰めると効果を上げることが出来ます。



 住宅の勾配の付いた屋根では、その棟で換気を行うことがもっとも効率が良くなります。太陽で熱せられた空気が軽くなり、小屋裏で上に登っていくからです。同時に小屋裏に外気を流入させるような、構造(上図で上の右の図や下の図の中央)などを設けることでより効果的になります。小屋裏を常に乾燥している状態に保つことが最大の目的です。ケラバとは、切妻屋根の側面(屋根の形状が確認できる側)です。

画像出典:鹿児島県




 ■小屋裏換気口(上記以外)

 小屋裏の換気で最も一般的なものは切妻造りや入母屋造りの妻側に設けるものです。寄棟造りでは設けることは出来ません。寄棟造りでは妻側がないからです。その分、どこかに代替を設ける必要がありますが、上記で述べた棟に意匠を兼ねて設けることが一般的です。


 現在の住宅の建築では切妻造りがほとんどです。構造が簡潔で手間のかからない=工事費を押さえられるのがその理由です。

 また、屋根裏の換気口を設けるための軒先やケラバなどに小屋裏換気のための特別な工夫をしたものはほとんど見かけません。コストがかかるのが主因です。そのため左の図のような方法に依っています。

 ガラリ風であったりベンドキャップと呼ばれる丸型の排気口などが取り付けられているのが一般的です。なお、建築基準法には具体的な基準がありません。


 1/300以上の換気口を設けるとした上記の図は住宅性能表示制度の基づくものです。住宅性能表示制度とは、構造の安定、火災時の安全、高齢者等への配慮など、住宅の性能について評価し、住宅取得者に対して住宅の性能に関する信頼性の高い情報を提供するしくみをいい、任意に活用することができます。


 この制度は、平成11年6月23日に交付され、平成12年4月1日に施行された住宅の品質確保の促進等に関する法律の中の大きな柱として定められました。


 また、2002年8月より中古住宅を対象とした性能表示制度についても、基準類が公布・施行され、「住宅性能表示制度」はすべての住宅を対象とした制度となりました。住宅性能表示制度には8項目の評価基準があり、その一つに「小屋裏の換気」があります。上記の図では妻側の換気のみを記しましたが、そのほかにも例えば、寄棟の場合の換気方法など3種類の方法が記されています。







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