| 外壁にクラックが出来る建物は、木造でモルタルで塗られた外壁で出来ているか、建物自体がコンクリートでできています。日本ではごく一般的な建物です。勿論、それ以外の建物でも無いわけではありません。例えばへーベルで有名なALCの外壁の建物など。
しかし、モルタルや、コンクリートで出来ている建物ほどには多くありません。モルタルとコンクリートには何故、ひび割れが発生することが多いののでしょうか。それは、コンクリートやモルタルが水を使って砕石や砂と練り合わさり、乾燥させて造るものだからです。
乾燥するとモルタルやコンクリートは収縮し、クラックを生じさせます。乾燥して、収縮にモルタルやコンクリートが変形して追随できない為に生じるわけです。勿論、乾燥収縮するのは、正しくは、コンクリートペーストと言う物質が収縮する為です。
建物の壁などの面積の大きい面での、乾燥収縮による、コンクリートの亀裂を無くすることは、殆ど不可能と言えます。これらは、放置しておけばまた元に戻るということはありません。
良くても現状維持、悪くするとそこから雨水やそれに伴う氷結、或いは暑い夏の建物の膨張、寒い冬の収縮、小規模の地震などの繰り返しにより次第に悪化する(クラックの幅が広く、長くなる)事は避けられません。雨水の浸入はコンクリートの中に埋め込まれている鉄筋を錆びさせ、腐食しやがて鉄筋全体の体力を蝕んで行くことになります。
コンクリートのクラック発生原因(施工上の要因) | 1. | 材料の異常やセメントの異常反応、凝固中の熱、混和材の不均一な混 ざりなど | 2. | コンクリートの長すぎる練り混ぜ | 3. | コンクリートの打設時の速度が速すぎる | 4. | 不十分な締め固め | 5. | 配筋の乱れによるコンクリートのかぶり不足 | 6. | 型枠の変形はらみ | 7. | 型枠支保工の沈み | 8. | 不適当な打継ぎ | 9. | 必要な鉄筋量の不足 |
コンクリートのクラック発生原因(外部からの要因) | 1. | コンクリートの乾燥と収縮 | 2. | 地震による建物の揺れ、震動 | 3. | 気象の寒暖の変化 | 4. | 凍結と融解の繰り返し | 5. | 過積載 | 6. | 建物の不同沈下 |
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