| クラックを発生をゼロにする事は不可能と書きました。それは、確かな事です。しかし、発生場所は、大体過去の例から解っています。発生が予想される場所に、適切な目地を入れておくことで、クラックの発生位置を、そこに誘発する事が出来ます。
勿論その場所に発生させたままではなく、目地には、防水性を持った変形に追随できる弾性シーリング材を目地材として入れます。 「5.クラックの発生しやすい場所」で書いた発生し易い場所に入れます。クラックは大体斜めに生じることが多く、本来なら斜めに入れるに超したことはありません。しかし、意匠上の問題から、大体垂直に入れるのが、一般的です。
目地を外にあらわさない隠し目地とした場合には、斜めに入れるのも一考です。勿論、鉄筋の不足のクラックは問題外ですが。
| @は床から梁下まで開口部に沿って事前に目地を入れることで、クラックの防止をします。本来なら、開口の隅から斜めの角度で入れるのがベストですが、意匠上許されない事が多く垂直となってしまします。
Aは柱の際にクラックを入れるものです。柱の際にもクラックは起きやすいからです。
Bは水平目地といいます。これはコンクリートの各階の打ち継ぐためにいれます。一度に何階もコンクリートの打設はできません。各階づつ、打ちついで行きます。
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| Aは上の説明の通りです。 Dは壁に開口(サッシなど)がない場合、大体3m程度に一箇所いれます。勿論、それより小さい間隔の方が望ましいのは言うまでもありません。これも、意匠上の制約もあり、設計者は余り目地を好みませんので、許容ぎりぎりというのが多いようです。
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