このうち現在の、私たちの生活に直結している屋根は、瓦屋根、スレート屋根及び陸屋根
です。
4-1 草葺き屋根は、日本の伝統的な屋根で、材料の入手の困難な点、屋根葺き職人の
減少、防火上の不利などでめっきり減ってしまいました。日本の古き時代の郷愁を感じさせ
る、草葺屋根も、文化財として保存されたものを見る以外に殆どお眼にかかれなくなってし
まいました。
4-2 瓦屋根も建売住宅などでは、かなり少なくなりました。瓦屋根には他の材料には無い
優れた断熱性や見栄えがする長所もありますが、重量が重く、地震に対して不利なのも大
きな原因の一つと思われます。メンテが容易。
4-3 工場の屋根や物流の倉庫の屋根などには、緩い勾配が可能な為、折板使われま
す。対候性のある塗料や焼付けた薄い鉄板にで機械で折り曲げて加工した屋根材(ガル
バニウム鋼板)等です。断熱性を持たせるには、断熱材をサンドイッチにしたり、裏に貼り
付けたりする必要があります。これは高価。住宅に使用する時は断熱の他に雨音対策も
必要。
トタン葺き屋根は、掘っ立て小屋のような建物や物置、一時凌ぎの休憩所などみられま
す。断熱が悪く余り人が生活するところには使いません。
4-4 スレート屋根は近年、戸建て住宅で特に多く使われるようになりました。スレート屋
根の材質はセメント、けい砂を原料とし、繊維で補強した屋根材です。安価。断熱効果は
良くありませんので断熱材を下地に入れたほうが良い。
4-5 陸屋根(ろくやね)は戸建てでも、メーカー製のプレハブ住宅でよく見かけます。骨組
みが鉄骨造で出来ている場合に多くみられます。防水の対策が特に注意しなければなら
ないところです。雨漏りがしても、欠陥個所を発見する事が難しいからです。
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