| 具体的なEXP.Jの選定で、まず確認したいのは、各製品が対応できるクリアランスや可動量、可動追従の機構、意匠性、用途などです。 EXP.Jの選定は、建築物内外の美観やコストに関わる重要な判断が必要となります。
EXP.Jには金属製から樹脂製までさまざまな素材があります。一般的なEXP.Jである金属製はアルミとステンレスの2種類があります。
金属以外では、表面をボード材で仕上げる意匠性の高い内装用の製品や、特に最近、意匠面・機能面から注目されている樹脂製の製品があります。樹脂製には、X方向・Y方向・Z方向の全方位に均等に追従する機能があります。
ステンレス製の例 ボード仕上げ製の例 樹脂製の例
EXP.Jを設置するような建物は、多くの場合、耐火建築物です。
耐火建築物では、主要構造部に1時間耐火もしくは2時間耐火、3時間耐火の耐火性能が求められます。
しかし、非構造部材であるEXP.Jは、主要構造部のような耐火性能の区分はないため一様に「1時間遮炎性能」で対応することが一般的です。
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耐火建築物用のEXP.Jは、1時間遮炎性能を持つ耐火帯が主要構造部間のクリアランスをつなぐ形で設置され、耐火仕様となっています。 なお、耐火建築物用のEXP.Jとしては、より高い要求性能に対応する「1時間遮熱・遮炎性能」を持つ製品もあります。
床用のEXP.Jには、通過する人や物の重量などによって「軽歩行用」、「重歩行用」、「車路用」などの区分けがあり、使われ方の実態を踏まえて選定する必要があります。
人やベビーカー、小型の台車などが利用する一般的な床には、軽歩行用のEXP.Jを使います。一方、おおむね300〜400kgの重量物が頻繁に通過する床には、耐荷重性の高い重歩行用のEXP.Jを用います。
左:軽歩行用EXP.J例 右:重歩行用EXP.J例
温冷配膳車や移動型X線装置を利用する病院、新聞や雑誌を積載した重い台車が通過する駅や空港施設などが、その対象になります。
その他にも、商業施設など、日常的に非常に多くの人が通過する床にも、重歩行用のEXP.Jを採用するのが一般的です。
このほかにも、遮音性能などEXP.Jには様々な要求性能に応じた製品が用意されています。EXP.Jは、建築物の用途や、その設置箇所などによって適切に使い分ける必要があります。同じ箇所に設置するEXP.Jにも、製品の種類やグレードに多くの種類があります。
画像出典:総てABC商会。一部分の文を引用しています。
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