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  1. 玄関 ・2. 階段

  3 台所 ・4. 風呂

 5 居間 ・ 6. 便所

 7. 廊下 ・ 8. 納戸

 9. 吹抜け ・10. 地下室

   5. 居 間

 日本における居間とは、ごく限られた人たちの休息のばでした。安時代の寝殿造りなどの「昼御座(ひるござ)」、中世の主殿造り(しゅでんづくり)の「塗籠(ぬりごめ)」、江戸時代の江戸城本丸の「御座の間」などがこれに相当します。


 これらは、ヨーロッパの居間の歴史とはまったく違うものです。明治になって、建てられた西洋建築とも違っています。明治の居間は、晴れの場でした。晴れの場とは、特別な行事などに使われるもので、社交や儀式などに利用されました。


 したがって、居間は家族の私的なだんらんの場ではありませんでした。大正期ごろから一般の都市住宅でも洋風化が進み、椅子(いす)座式の居間を設ける例がみられるようになりましたが、ごく限られた注文建築で実現したものでした。広く現在のような使い方が広く普及したのは戦後のことです。

 
 現在の日本における居間は西洋建築を取り入れたものです。居間(いま、Living room)は、家の中の中心で家族が団欒を楽しみ、くつろぐ部屋のことです。

 もともとは、drawing roomと呼ばれ、ヨーロッパの中世において、食堂で一同が会しての食事の後、男性たちがタバコを吸いながら、政治や世間の話、つまり男だけの話を始めると、女性、子どもたちがその場から引き下がる(draw)ことから食堂に隣接した控えの間、部屋のことを言ったといわれています。そこで、女性、子どもが寛げる部屋が居間という機能を持つようになったものです。(左の図)
 これにやがて、男性らも、また加わるようになり、家族の憩いの間になった。従って居間は、玄関から遠い、奥の部屋のことをいい、そこに来客が通されることは、親族を除いてほとんどない、全くのプライベートな部屋をいいました。

  しかし、アメリカでは玄関のすぐそばの家族が使用していない部屋、来客用の予備の部屋をliving roomといいます。日本でいう応接室のような感じでしょうか。家族が団欒する居間にあたる部分はファミリールームといいます。しかし、小さな家ではここを居間=ファミリールームとして利用しており、居間とは個室以外で調理などの設備を除いた部分といった感じのようです。(右の図)

 日本の居間の使い方は、その他の部屋を細かく仕切って使う事から、大きな部屋に皆が集い、お互いに好きなことをそこで行い、寝室以外は、貸し部屋のように皆が共有する部屋を近くに配置する。そういう使い方があっていいのではないでしょうか。居間がその中心です。


 余談ですが、スイートルームとは、ホテルで居間と寝室が続いている部屋のこと。 英語では「suiteスイートルームの「スイート」は、「一続き」「一組」「一揃い」を意味する英語「suite(スイート)」です。英語では「suite」のみで、居間と寝室が一続きになった部屋を意味します。


 この「suite」は音楽の組曲も意味し、服の「suit(スーツ)」とも語系は同じです。スイートルームの「スイート」は「甘い」の「sweet」と混同されやすいので注意が必要です。多分、殆どの人が、スイートルームといえば、後者しか思い浮かばないのではないでしょうか。


画像出典:上の図は「ハッピーさん」の「歴史と伝統のイギリス旅日記」を下の図は「輸入住宅日記」を参照させて頂きました。



   6. 便 所

 人はもともと、他の動物と同じように野天で用を足していました。水が冷たくなければ、川や海に入って、大便をしていた様です。水が冷たい季節や地域では、川屋(かわや)と呼ばれる小屋を川の上に設けて用を足していました。水洗便所の始まりでしょうか。現在の便所という言葉は、ストレート過ぎて品がありません。

 日本における便所の語源である厠(かわや)は、多くある便所の別名の中でも古く、奈良時代から見られます。

712年『古事記』には、水の流れる溝の上に厠が設けられていたことが示されており、川の上に掛け渡した屋の意味から、つまり「川屋(かわや)」を語源とする説が有力とされています。

 また、現代では住居の中に便所を作るのが一般的ですが、少し前までは母屋のそばに設けるのが一般的でしたので、厠の語源を「側屋(かわや)」とする説もあります。なお左の図は筆者の想像図に過ぎません。

 便所と川や海との関係は深く、BC 1800年頃、クレタ島のクノッソス宮殿に、完全な給排水装置と陶製便器を備えた水洗便所が設備されていました。また、BC 600年代に、中国で、周の宮中に、汚物を処理する汚水溝がつくられ、水を流して処理していました。 進んでいたのですね。

 あるいは、1072年、イギリス海岸のティンタン修道院では、潮の干満を利用した水洗便所をつくっていました。便所の下に、海水を導入し、満潮のとき、閉めてしました。干潮になったとき、あけると、海水が汚物を、いっしょに洗い出す仕組みでした。
 右の図は古代ローマ帝国時代の現存するトイレです遺跡として残されています。一段上がった穴の上に腰を下ろして使うようです。穴の下には水が流れていて流す仕組みだそうです。大だけでなく小も使える様に工夫されていますね。穴と穴の間隔がとても狭い気がします。

画像出典:ローマ帝国時代のトイレ 「世界の各地のトイレのはなし」

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