畳は日本の気候風土に合った、日本独自の優れた床材です。 外国から伝わったと思われがちですが、日本の独自の物です。新築の和室に入ると畳の主材であるイグサなんともいえない良い香りがします。もっとも、最近の若い人には、この香りが嫌な臭いにしか感じられないという人も出てきていますから、こまったものです。
畳の上にいると心が、和む一時です。畳は、表面に見える「畳表」と芯の部分に当たる「畳床」を重ねたものに、「畳縁」を縫い付けて出来上がっています。 畳床は基本的には藁を原料とし、その藁を縦横に並べて糸締めして作られます。
私たちの住まいに使われる畳の殆どが、イグサと稲藁で作られています。高級なものではなく、下の写真のように、さまざまな社会環境の変化や新しい建築仕様に対応するため、フォームポリスチレン、インシュレーションボードが使われるようになました。また、スタイロ畳の商品名のとおり「畳床」にスタイロを代わりに使っているメーカーもあります。また、健康志向に対応して、備長炭が入ったものも作られています。
畳表は主原料のイグサを横糸に、麻糸を縦糸としておられたものであり、イ草の種類によっていくつかの等級に分けられます。最近では「わら」や「イグサ」の代わりに化学製品やパルプを用いたものも商品化されています
現在の一般的な畳の断面
下部の薄いブルーの部分がスタイロ。スタイロ畳の語源はここから来ています。上部は、木の繊維の加工品です。昔の畳のように法外に重くないのはありがたい。 | |
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