| この宅地は、斜面の崩壊、擁壁の崩壊、浸水、液状化、土石流、埋め立てによる地盤沈下など多くの危険をはらんでいます。一度あった場所では、また起こる可能性が充分にあります。こうした宅地を見分けるのは素人には難しい問題です。専門家に見てもらった方が無難です。
水田から宅地への造成は市街地が中心から外へ広がるに連れて拡大しています。新たに広大な開発をするのではなく、ミニ開発やマンション用地の開発など総合的に計画されたものではない開発が多くなりました。どの業者も資金のゆとりを持たず、計画も資金の回転を重視して、小さい開発ばかりが増えています。こうした場合、総合的な水の処理計画がなされているのか疑問が出ます。
水田の宅地の一般的な特徴は
などです。水田はもともと宅地として適さない為に作られたのですから、仕方のないことかも知れません。地盤が軟弱なら、地盤の改良や、軟弱地盤に対する、杭基礎などの対策を行えば、建物が建てられます。
埋め立て宅地は、どんな種類のものでも埋め立てられたのから後に地盤の形成に影響が出てきます。いずれにしても、地盤がしまって沈下も止まるまでには、長い年月を待たねばなりません。それでは手に入れた折角の土地も意味を持ちません。
ここでは埋め立ての土地の地盤をあてにせず、もともとの海岸の地盤に建物の支持をさせる様な工法を検討する事としなければなりません。その場合、もともとの海岸の地層がどういう風になっているのかを調査する必要があります。従って、現地で沈下などの大きいところではないかを住民の人に聞き取りする事を薦めます。
近くの河川の整備状況を調べましょう。また、河川近くの宅地の危険性を熟知しておくべきです。過去の水害でも、水害危険区域だったことを知らない人がたくさんいたといわれています。
最近は、工場跡地に建ったマンションの敷地が有害地盤であることで大きな問題となりました。跡地に、有害物質が含まれたいわゆる「土壌汚染」というケースもあります。また、有害とは必ずしも人体に有害と言う意味ではなく、土中のコンクリートや配管の劣化させるような場合も含まれています。
|
|