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 6. カラーステンレスについて

 ステンレスは、サビが殆ど出ないことから、塗装が出来ないイメージがあります
が、意匠性の点から、あるいは汚れをつきにくくするためにステンレスに塗装するこ
とは一般的に行われています。


 そうしたものには、ステンレスに着色した、いわゆるステンカラーとかカラーステン
レスと呼ばれる製品があります。他にも、呼び名は加工メーカーなどで、独自の名
前をうたっているものもあり、通った呼び名がありません。


 ここでは、カラーステンレスの呼び名で解説していきたいと思います。以前は、ス
テンレスと言えば、「シルバー」とか「灰色」のイメージだけでしたが、ここ10年近く前
から、カラーステンレスの利用が広がってきました。




 ■ カラーステンレスを作る二つの方法


 カラーステンレスには二種類の方法によって色付けがなされています。その1は、
色付けというより錯視を利用したものです。なお色については、メーカーの独自製法
によって差が大きく、一定の色合いを標準として挙げることが出来ません。



その1 干渉色を利用した発色

 ステンレスの表面を特殊な加工を行うことによって光の反射具合によるカラーが
ついたように見える。つまり、シャボン玉が虹色に見えるように光の反射や見る角
度によって微妙に色調が変化する干渉色です。


 カラーステンレスは、ステンレス表面に極薄い酸化皮膜を形成させます。酸化皮
膜は無色ですが下図のように酸化皮膜界面とステンレス素地界面からの反射光が
干渉し合うため発色して見えます。酸化皮膜は非常に薄いのでステンレス本来の表
面の質感は残したまま色の変化が得られます。


 アンバー、ブルー、ゴールド…の色は、この酸化皮膜の厚さによって違って見える
のです。塗装では表現できないカラーステンレスの輝きは、そんな光のマジックによ
って生み出されています。



  干渉色(かんしょうしょく)とは
  下図は薄膜による光の干渉図のイメージ

 ステンレス表面の酸化皮膜に光が入って、2通りの反射をするからです。ステンレスの表面の酸化皮膜に光が入ると、一部の光は酸化皮膜の表面で反射し、他の光は酸化皮膜の表面を通り抜けステンレスの表面で反射します。


 これら2つの光の通り道の違いにより、干渉色が表れます。干渉色のカラーバリエーションは、酸化皮膜の厚さを変えることにより作り出されます。


 酸化発色処理で作られるカラーステンレスは塗料・染料などで着色するのではなく、透明な酸化皮膜による、光の干渉作用を利用した光100%の鮮やかな色彩です。




  干渉色の長所
@
ステンレスの耐薬品性をそのままに、非剥離性の
発色カラー
 性質はステンレスそのままです。寸法変化もありません。

 キズをきっかけに被膜が剥離することはありません。
A
被膜は常態で約200℃までその色を保ちます。
酸化発色処理品をオートクレーブで処理して使用している例もあります。
B
ステンレス以外の成分を含まず、耐食性が高い。
色はステンレスの酸化被膜を厚くして光の干渉現象によって見えています。

酸化被膜が厚くなっているため、耐食性も大きく向上しています。
  干渉色の短所
@
価格が高い




その2 ステンレスに焼付け塗装により発色

 ステンレスそのものに、必要な特性に応じてアクリル系、ポリエステル−ウレタン
系、エポキシ系のフッ素系塗料による着色塗装が可能です。これは、鉄、アルミの
鋼材でもよく使われている方法です。


 塗装作業をした後、乾燥炉で130°C〜180°Cの温度で焼付けします。建築で
は、「フッ素焼き付け塗装」とか「アクリり焼き付け塗装」とか仕上げ表で指定してい
ます。アクリルの方が安価です。


  焼き付け塗装の長所
@
アクリル焼
付け
アクリル樹脂配合によって鮮やかな色合いが出せ、塗膜の硬度があるので密着性・耐光性・耐油性・耐久性に優れています
フッ素焼付
ッ素樹脂配合によって、アクリル焼付けを上回る塗膜硬度を持つ塗装方法です。静電気を帯びないので、汚れにくく、色あせが少なく、長期にわたり鮮やかさが持続します。
A
下塗りで遮熱塗装も出来る。
B
艶消し、艶出し、半艶出しも可能
C
単価が安い
  焼き付け塗装の短所
@
着色なので傷などで剥げ落ちることがある。


画像出典:二点ともクリナップ







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