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 W-Wallet  突板


  何か      

  



  (国外材)


 2. なぜ突板と呼ばれるのか

 ■ なぜ突板(つきいた)と呼ばれるのか

 突板は前頁にも書いたとおり、『材面の美しい木材(銘木)から刃物で薄く削(そ)ぎ取った板』と書きました。それなのに何故、「突板」と呼ばれるのでしょうか。それは原木からの取り出し方法からきています。


 突板は、丸太を盤状(ばんじょう=いたじょうのこと)に切り出して、木盤(もくばん)をノミで2〜3oの厚さに突いて薄板を取りだしたことに由来しています。 木盤をノミで突いて作った薄板ということから突板の名称がつけられたものです。なお、現在では、ノミではなく、機械で取り出しています。


 それを銘木ではない基台(下の図の右)に張り、表面化粧材として木目や杢の味わいを生かしたのとするのです。現在、一本の丸太から作られる突板は原木の太さによりますが、板目で1,000枚以上、柾目で2,000枚以上だそうです。こうして取り出された突板ですが、一枚一枚の板が、同じ模様だというものは一つとしてありません。


図1 突板の例
図2 突板を張る基材の例



 ■ 突板(つきいた)と単板(たんぱん)の違い

 突板については上に述べた通りですが、単板(たんぱん)とどう違うのかという疑問が残ります。突板は古来からの「銘木(めいぼく)」からの取り出し方法による薄板の名称であり、単板は近年機械によって取り出した薄板の総称であるといえると思います。


 しかし、現在では、突板も単板も同じものと考えて大きな間違いではありません。取り出す木の種類の違いだけで、取り出し方に違いはないからです。つまり、突板=単板でもよいのです。ただし、突板はその木目の美しさを利用するものですから、板状に挽いて取り出すことも多々あります。



 合板に使用する単板では、大根の桂剥きのような取り出し方があるだけで、突板のような取り出し方はしません。最近では、単板の方が業界では通りが良いようにも思いますが、単板というと何か薄っぺらいというイメージは否めません。突板は高級な内装材としてだけでなく、家具のテーブルや机などにも多く用いられていて、イメージも高級感の連想しやすいかと思われます。



 オークを使用したテーブル
欅(けやき)を使用した机



 ■ ラッピング製品について

 最近では、銘木の模様を樹脂シート(ポリプロピレンフィルムなど)にプリントしたもので仕上げる、樹脂シート仕上げが多くみられます。銘木の突板の安価版を狙ったものです。そこでよく耳にする言葉は、「ラッピング」です。 「ラップ=wrap(つつむ)」という言葉からきています。


 その言葉の通り、基材となる木を樹脂シートで包んで仕上げるものです。包(つ)むむといっても、実際には接着剤で貼り合わせたものです。比較的安価な商品に用いられていますが、印刷技術の進化により本物との違いがわからないほどのものもあります。面倒な塗装や高価な銘木突板を用いることなく、高級感が出せるのが強みです。


 樹脂シートは、ラッピングの基材として鉄、アルミ、樹脂などにもよく用いられます。また、住宅の木製の扉や窓枠にもよく使われており、我が家も例にもれません。しかし、直射日光が当たる部分では、10年を超えると傷みが見えるようになり、次第に悪化していきます。


 最後は人の日焼けの跡から皮膚がはがれるようになります。こうなるともう手の施しようがありません。窓枠を貼り替えるしかありません。我が家では、窓ガラスに不透明のテープを貼ったり、窓枠を布切れなどで覆ったりして劣化を防いでいます。



出典:図1滝澤ベニヤ株 図2公益財団法人 日本合板検査会







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