| マンションやスーパーマーケット、テナントビルなどの外壁を見ますと壁をいくつかに分割した大きさに縦と横のラインがあるのに気づきます。このラインを一般的に目地と呼んでいます。目地は外壁ばかりでなく、こうした建物の屋上や内部の壁など広い目の壁や床には必ず設けられます。
目地の最大の目的は、建物の変形によって出来るひび割れの防止と目地を事前に設けることで、不特定の位置にひび割れを起こさないよう、計画した位置に生じさせるよう誘発させる事です。これを誘発目地と呼んでいます。誘発目地は、早く言えば巾2×深さ4cm〜10cm程度の線状の計画的に設けた凹みです。これは、一定の面積ごとにどうしても設ける必要があります。
この計画的な目地に詰めてある防水性と機密性を持った詰め物がシーリング材です。目地以外には窓サッシュ枠のまわりやドア枠のまわり、あるいはガラスの縁まわりなどにも詰めてあります。勿論、ここにもシーリングを行えるように目地が設けられています。 これらの目地への詰め物を総称としてシーリング材と言います。
シーリング材は建築物の構造上どうしても発生する隙間を埋めるために必要なものです。部材が温度や湿度の変化によって伸び縮みしたり、あるいは地震や風圧によってたわんだり、位置がずれたりする動きに追随し、気密性や防水性を確保しなくてはなりません。
| 太く縦に4本、横に1本見えているのは、伸縮目地です。タイルの熱の膨張や地震時の建物の歪みなどをこれで吸収します。幅や20ミリから25ミリが一般的です。この部分にシーリングをします。
細く縦横に見えているのはタイルの目地です。この目地はタイル目地といって、セメント系の目地をつかい、シーリングは行いません。
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