| けい(珪酸)酸カルシウムは、構成元素の組成の違いから20種類以上の化合物が存在する、「けい酸のカルシウム塩」です。「オルトけい酸カルシウム」「けい酸三カルシウム」「メタけい酸カルシウム」の3種類が代表的です。略してケイカルとも呼ばれています。
けい酸カルシウムは、酸化カルシウムと二酸化けい素(石灰石、珪藻土)の微粉を混合し、高温で反応させることで合成されます。また微細構造をしており、結晶内部に多くの空隙を有しています。この構造が、軽量であることや、保温性、断熱性があるなどの特徴を生み出しています。
加熱された際に水和水が脱水し、その気化熱のために、材料の温度上昇を遅らせる効果があります。このため、けい酸カルシウムには、不燃性や耐火性といった性質もあります。
ケイカル板、フレキシブルボード共に繊維強化セメント板というカテゴリに入ります。
ケイカル板はけい酸質原料、石灰質原料、補強繊維が主原料です。 フレキシブルボードはセメント質原料、補強繊維が主原料です。
ケイ酸カルシウムボードは長い名称ですので、略して「ケイカル板」などと呼ぶことが多い。よく似たボードに「フレキシブルボード」があります。こちらも略して「フレキ」などとボードも略して呼ぶことが多い。見た目には殆ど違いが分かりません。
ケイ酸カルシウム板は色がホワイト系であるのに対して、「フレキシブルボード」はセメントの使用からグレー系となります。
先にも書いたとおり、ケイカル板はけい酸質原料、石灰質原料、補強繊維が主原料となります。
B−1 ケイカル板 |
色はケイカルはホワイト系 | ケイ酸カルシウム板の一般製品。石膏ボードが向かない水廻りや湿気のある場所での利用が可能である。素地のままなので、塗装仕上げが必要。
表面強度が他のボードに比して高いく防火性能に優れている。
戸建住宅、共同住宅の軒裏やビル等の間仕切壁、工場・倉庫等の内壁等に幅広く使用できる。
| 製品例
〇サイズ910o×910o、910 × 1820mmが基本。 〇厚さは4-15oまで各種あり。すべてのサイズにおいて単品で不燃。 〇
●キッチン・洗面室・トイレ・半外部の軒天井・駐車場の天井・マンションのベランダ隔壁板・地下室 等。
●派生品として、ホルムアルデヒド吸収分解、抗ウィスル性能品など。
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B−2 化粧ケイカル板 |
色はケイカルはホワイト系 | 化粧ケイカル板はケイカル板にUV コート・仕上塗装処理を行った不燃化粧材で、 耐薬品性にも優れている。
すでに表面の仕上げがなされているので、ケイカル板のような仕上げ工程が省略できる。
汚れを拭き取っても傷が付きにくいので洗面所、キッチン等の仕上げ面材として使用できる。
| 製品例
〇サイズ910o×910o、910 × 1820mmが基本。 〇厚さは4-15oまで各種あり。すべてのサイズにおいて単品で不燃。 〇
●一般内装、軒天等に使用。 ●派生品として、ホルムアルデヒド吸収分解、抗ウィスル性能品など。
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B−3 穴あきボード(有孔板) |
穴あきボードは穴あき化粧ケイカルとも呼びます | ケイ酸カルシウム板に穴を開けたボード。吸音性に優れています。又、住宅などの軒裏の換気などにも使われている。
右の穴あきボードは化粧ケイカル板と呼ばれている。
ケイカル板の表面に化粧(塗装やシート貼り)を施した板で、現場で塗ったりする必要がなく、そのまま設置出来るタイプの板。
| 製品例
〇サイズ900o×1800o、910 × 2,420mm、910 × 2,730mm 〇準不燃9.5o 〇不燃12.0o、15.0o 〇画像の巻き形状の場合、標準的に重さ24s/m3
●宅や学校、ビル、住宅などの内装に多用されている。 ●住宅の造作用、家具用など幅広い用途に用いられている。 ●派生品として、ホルムアルデヒド吸収分解、抗ウィスル性能品など。
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フレキシブルボードはセメント質原料、補強繊維が主原料となります
B−4 フレキシブルボード |
色はフレキはグレー系 | フレキシブルボード(フレキ)はケイ酸カルシュウム版(ケイカル)比べて1.6倍の比重があり、従って重くなっているが、強度も高い。断熱性はボード類の中では最も劣る。
フレキ、ケイカルとも外部の使用が可能です。なお常時の掛かる部分の使用に、フレキの加工品が使われたりする。
フレキはケイカルに比べて加工性に劣る。塗装は下地処理の後可能。
| 製品例
〇サイズ900o×1800o、910 × 2,420mm、910 × 2,730mm 〇準不燃9.5o 〇不燃12.0o、15.0o 〇画像の巻き形状の場合、標準的に重さ24s/m3
●宅や学校、ビル、住宅などの内装に多用されている。 ●住宅の造作用、家具用など幅広い用途に用いられている。 ●派生品として、ホルムアルデヒド吸収分解、抗ウィスル性能品など。
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画像出典:トマト工業
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