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 6. GL工法の短所

 前ページのGL工法の長所に対して、このページでは、GL工法の短所をあげてみました。とは言っても、その短所は、GL工法そのものにあるわけではなく、施工の結果として短所となってしまったといった方が正しいでしょう。


 短所が出てしまう場所では、違う工法に因ればよい話です。それは、設計者と施工者が考えるべき問題です。現に近年では遮音性の問題に関しては、その部分にはGL工法は使用されていません。


GL工法の短所
1.
遮音性の問題

 一般的にマンションなどの各住戸同士の界壁(隔て壁の事)がコンクリートで出来ています。その場合、コンクリートの壁が薄かったり、スリットと呼ばれる、構造上の切れ目、あるいは隣の住戸と同じ位置にコンセントがあるなど があると、GL工法を界壁面に使ったり場合、壁とボードの間の隙間に太鼓現象という共鳴がおこり、音が大きく聞こえることがあります。

 ささやかな話し声でさえ、聞こえることもあります。

 したがって、最近では、お隣とのコンクリートの壁の場合にはGL工法は用いなくなりました。その代わりとして、コンクリート壁の前にLGS(軽鉄下地)を組みボードを張ります。

 もし、ボード貼りを使う場合は、空間を作らず、接着剤で壁とボードや断熱材をピタッと張り付けてあれば音に関しては大丈夫でしょう。

こういうことも。


2.
結露によるカビの発生問題

 建物内部の水分を多く含んだ空気は換気が出来ず、室内と室外の温度差により内壁面で結露し、湿式のGLボンドを伝わり内壁の仕上げ材である石膏ボードへと吸収され、カビを発生させる問題があります。

 ただし、必ずこうなるというわけではありません。従ってこういう事態が起これば、Gl工法を止め、木製下地やLGS下地を組みボードを貼ることとなります。

ボードに発生したカビ(写真下)

写真A(出典:ミツワインテリア)








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