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 W-Wallet マイホームの図面を書こう(実践編)






 












 
 1. 建築可能範囲

 1-1. おさらい

 さて、いよいよ建物を描く段階になりました。
ここからは、楽しく且つ難しく苦闘の連続です。が、それも楽しんでください。家族でそれぞれに案を出して、それを叩き台にしてすすめるのも一考ですが、なかなか纏まらなくなることも。

 間取りを考える前に、これまで描いてきた事で大切な点のおさらいです。

 まず、建てようとする敷地に対して考えるべきことが二つあります。
@をさえ解かれば、どうにかなります。あまり、気にしないで書き始めましょう。

@

■敷地に対してどれだけの建ぺい率(けんぺいり)があるか。

 建ぺい率とは「敷地に対してどれだけの広さの建物が建てられるか」ということです。これは、都市計画で既に決定していることです。その地域に定められたもので、誰もがそれを守る必要があります。建築予定地を不動産会社から買われた場合は、買われる時にその資料と説明があった筈です。それをみてください。

 建設予定地が先祖から受け継がれてきて、そうした資料がない場合は、市町村の建築課で聞けば、どこに行ってどれだけの建ぺい率が可能かを教えてくれます。

 我が家は住居地域で建ぺい率は60%です。ですから、敷地に対して6割までの建坪が可能。ただ、私の土地は、角地なので1割増しが可能です。つまり70%まで可能です。


■敷地に対してどれだけ容積率(ようせきりつ)があるか。

 容積率とは「敷地の広さに対して、どれだけ延べ面積を取ることが出来るか」ということです。つまり、どれだけの面積を上に積み上げることが可能かということでもあります。これも建ぺい率と同様、都市計画で既に決定していることです。上にといっても、1階も入ります。

 その地域に定められたもので、誰もがそれを守る必要があります。建築予定地を不動産会社から買われた場合は、買われる時にその資料と説明があった筈です。それをみてください。建設予定地が先祖から受け継がれてきて、そうした資料がない場合は、市町村の建築課で聞けば、どこに行ってどれだけの容積率が可能かを教えてくれます。


 我が家は住居地域で容積率は、200%でした。ですから、敷地に対して2倍の広さまで、建物の面積で、上に積み上げることが出来る。
ということになります。

 6割の建坪はそれ以上、広げることはできませんから、1階の広さを2階も同じように積み上げると、120%でまだ、80%分が残っています。総3階建てにしても180%です。おつりがあるわけです。しかし、要はお金の問題です。そこまでしても部屋が必要なのか?

 3階建てになると、使う柱の太さも、内部の内装も制限が出てきて、高くつくことになります。また、歳を取ると3階は使いづらい。
 わたしは、2階建てを考えることにしました。

A

■敷地の形状により、建物の形も制限される。

 敷地には、様々な形状があります。例えば、角地で道路の角(すみ)きりがあったり、間口の細い奥行きの深いものだったり、またその逆だったり、うなぎの寝床と呼ばれるような細い通路の奥が広い敷地(旗竿地)になっていたりします。

 そこに、建物を建てるのですから自然と、敷地の形状に合わせた建物にならざるを得ません。これは法的な規制とかではなく、そうならざるを得ないと言うことに過ぎません。


 実際には我が家を例に書き進めて行きます。この考え方を、読者の方も応用できると思います。




 1-2. 建てられる範囲

 まず、下図は我が家の敷地です。敷地は、角地になります。この敷地の上に90pのマス目を入れました。横方向には最大で90pますが14本入ります。つまり14マスできます。建物は900間隔を基本としているためです。


 しかし、それでは、はみ出すところもあり、いいとこ取りをすれば最大で14本入るということですね。しかし、このままでは、左端と右端がギリギリです。建物を敷地いっぱいにギリギリに建てるには建物の壁心から、隣地境界まで30pは最低限必要です。


 この30pでは、建物の屋根が壁からまったく出ない(実際には1pていど)ような状況になります。これですすめるなら、屋根の妻側が来るようにする必要があります。つまり、屋根の形が見える側ですね。


 軒の出の方向ですと「樋(とい)」も入りますし、軒のでは10pは必要だからです。ですから、図でいう上側の「隣地」と書かれている部分に軒の出を持ってくると、今もプランのように隣地にギリギリ建物の外壁を持ってくることは出来ません。


 軒の出が敷地の短辺方向に出ないような屋根の掛け方しか出来ないということになります。

桝目が入る範囲の図(我家の土地の例)

 では、左端(南側)と右端(北側)を90pづつ下げたプランならどうでしょうか。そうなると、右端と左端の敷地のアキが大き過ぎる気がします。狭い土地なので、家の回りに使いづらいアキがあっても困ります。し、大きく開けるなら左側(南側)にした方が良いだろうと思いました。


 プランターで花を植えるくらいは出来そうです。しかし、こちらの方位は私の敷地からすると南側になります。日本では、南向きの敷地が一番良いとされています。したがって、敷地の南側を空けることは、良い考えといえます。

 しかし結局、赤線部分の範囲で、建てることとしました。これで、建物の位置は決まりました。次に、上で書いた建ぺい率の計算をしなくてはなりません。

私の『マイホームの図面を描こう(準備編)』の『敷地図を用意する』において、私のこの敷地は敷地図によって85.01uとなっています。

建てることの出来る、建ぺい率は、住居地域ですので、60%です。

そうすると85.01×0.6=51.01uとなります。




1p方眼紙に上記の範囲を写した図(我が家土地の例)


 上記の土地の建てられる範囲を、1pの方眼紙に写し取りました。1pですから升目は1000oですが、間取りを考える場合には、これでも問題ありません。1pを0.9p(1000o→900o)と読み替えればよいだけのことですから。(方眼紙の図は縮小したものです)

 赤い縁取りを上下にとったのは、一階と二階を同時に考える時に便利だからです。紙はコピーして何枚か取っておくことを勧めます。プランが一度に決定することはまずありませんから。何案も出すのが良いでしょう。

 さてここから、赤い線の内で間取りを考えていくことになります。しかし、敷地に対して6割しか建てられないのに、この赤い枠ではだめではないか?と思われた方もいらっしゃるかも知れません。その通りです。しかし、その間取りの中には、駐車場のスペースも含まれています。


 駐車場は基本的に青空駐車です。専用の屋根を後でつけることは問題ありません。駐車場は建物の面積に含めませんから、問題はないのです。ただ、2階建の建物の1階部分に駐車場を設ける場合は、面積に入ります。

 さて、最初に考えるのは、玄関と駐車場の位置です。駐車場と玄関が離れていないほうが、雨のなどには好都合なので隣接したプランを考えていきます。



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