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地盤面から1階床までの高さは何cmが適当なのか? と言えば、法的には45cmと定められています。(建築基準法施工例第22条)。地盤面ってどこ?といえば敷地と道路に差がなければ道路面から45cmと考えていいでしょう。
| 道路と敷地に差があるなら敷地の地盤面(GL)からの45pの高さとなります。
又、道路が急な勾配である場合も敷地の地盤面(GL)からの高さとなります。
地盤に高低差のある場合の地盤面(GL)は平均地盤面を算定する必要があります(建物周長÷土に接する部分)。これは確認申請時の設計事務所等の仕事の範疇ですので一般の人が気にする必要はありません。 |
道路と敷地に差があるなら敷地の地盤面からの45pの高さとなります。又、道路が急な勾配である場合は、勿論敷地の地盤面からの高さとなります。
上の図で「直下の地面」となっている部分の地盤をコンクリートなどの防湿仕様とした場合は、45pの縛りはありません。即ち、5pでも10pでもいいわけです。バリアフリーの住宅志向なら、より床が低い方が良いのですが、半面最近の豪雨などで浸水し易くなることも有り得ることです。
最近の住宅建築では、ベタ基礎と言って図の様な連続布基礎だけでなく「直下の地盤面」の記入のある部分も鉄筋コンクリートと一体となったベタ基礎とするのが一般的です。(下の画像)
その他特殊な土地では行政に相談となりますが、今回はそのような特殊な土地でない場合を考えてみます。そういう場合でも要は、地盤から床を上げることが主旨なのでそこを考慮してください。
これは、木造の柱の規格品を利用する場合が殆どなので、どの建物でも殆ど同じです。従って、1階と2階を繋ぐ階段もそれに合わせて、建材メーカー品を使います。 下の画像は、我家の階段で既製品です。
既製品の階段では、階段の段の高さ(蹴上げ)は200mm、踏板の幅(踏面)も200mmとなっています。即ち階高は200×14段=2800mmとなります。マイホームの階段はどこでもこれで決まりです。
又、最近はバリアフリーで洋室でも和室でも段差がありませんので、2階のどの部分でフロアーとするかは問題となりませんね。 |
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屋根の高さは、その建物の2階建ての場合、2階の間取りで殆どの場合決まります。また、屋根の勾配に依っても違ってきますが、大体4/10の勾配が多いと思われます。分子の数字が大きくなる程、屋根勾配はきつくなります。この点の詳細については、当サイトの「勾配」を一読下さい。
以上で、マイホームの標準的な高さに関する事項は決定しました。
次のページでは、筆者の住宅の間取りを考える為に、方眼紙を利用しました。方眼紙は、一目を1p=1000oとなりますが、これを900oと読み替えて(と考えて)プランを考えました。
窓はどこに設けても基本的に制約はありません。しかし、建築基準法の制約と心がけたい注意事項があります。下表にまとめました。
窓を設ける場合で重要な点は4つ | @ | 隣家の窓と同じ位置にならないようにする。同じ位置では気まずく、開けられない事が多い。 | A | 窓の高さには自然採光と自然換気を取らねばならないという法的な規制がありる。ただし連なっている部屋で襖などで仕切られていて、いつでも一つの部屋の様に使える場合は、2室を一室として共通の自然採光とすることが出来る緩和規定がある。 | B | 窓が低い位置にあると落下する危険性がある。 ベッドを窓際に置く時に注意。
| C | 角位置に出来る限り設けない (建物が地震に弱くなる) |
自然採光は住宅に有っては取り付ける部屋の床面積の1/7以上の窓(開口)が必要です。窓が複数ある場合は、その合計が1/7であれば良いわけです。窓が一つしかない場合は、その一つで1/7以上の必要があります。取れないと確認申請をしてもおりません。絶対に取る様にしてください。
尚、採光は天候の良し悪しとは関係ありません。また、床面積は壁芯寸法間で行います。
自然換気ではその部屋の床面積の1/20以上が必要です。自然換気は、窓を開けた時の換気ですので、引き違い窓では半分しか空かないので算定は1/2が自然換気量になります。この場合、凡そですが、自然採光が取れている引き違い窓であれば、自然換気も取れている場合が殆どです。
画像出典:全国安心工務店ネット(床高さ45pの図) 画像出典:イエテラス(ベタ基礎の図とその画像 両方とも縮小しています) 画像出典:石川商店(軒高の図) 画像出典:パナソニック(窓の高さ)
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