| この本は私が、初めて設計事務所に入った時に買いました。その設計事務所では事務所ビルなども手がけていましたが、主には木造の住宅の図面が多く、殆どの場合は確認だけ下ろす為のもので、基礎伏図や軸組図、床伏図、小屋伏図、矩計図などといったものを書くことはありませんでした。
そうした中で、住宅金融公庫(現、住宅金融支援機構)を使う時のみ、これらの図面を書く必要がありました。そのとき、これらの本を見ながら、なるほどと思って書いた記憶が蘇ってきます。ずっとこの間まで持っていたのですが、現場のどこかに忘れてきたらしく、どこにもないので、2010年の1月にまた買いました。木造設計は、すべての建物の基本です。
初心者から古参者まで役に立つものと思います。コンクリートや鉄骨の設計の場合でも、取り合いや用語で、木造の言葉が出てくることがあります。しっかり、これを理解しておけば、恥をかくことはありません。
本自体の初版は古く1972年です。そして、2008年で61回も版を重ねています。 建築の専門書の中では、異例の版数です。いかに、多くの読者に認められているかがわかります。
確かに古めかしい内容ですが、そこに、本当の木造の歴史と作法が伝わって来るような気がします。
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