| 階の字の左側(コザトヘン)は山を登る段を意味します。右の「皆」は音を表す言葉です。転じて、きざはし、はしご、階段を意味します。「段」は仕切り、区切りといった意味を持っています。
即ち階段とは、建物の上下にある階を上り下りするために設ける、段々状の構造物のことです。
一般的な住宅の階段は下図のような形状をしています。踏み板、蹴込み板、側桁(ささら桁ともいう)などによって構成されています。形状はバリエーションに富んでいますが、登り易い形状、踏面や蹴上寸法が望まれます。
よく、西欧の階段は、祭壇から発展し、日本の階段は、はしごから発展したものだといわれます。そうすると、私達の住いの階段がどうしてこれほど狭くて急な勾配なのかが合点できます。もともと平屋を原型とする日本の家では、階段の歴史が浅く、二階の利用はなくはなかったのですが、物置だったり、作業床だったりして、上り下りもはしごや、それよりいくらか発展した急な階段程度だったようです。
階段は、一般庶民が住む大きくない敷地での住宅の間取りを考えるなかで、配置に一番苦労します。建物の中央に持ってくると、小さい敷地では、間取りの部屋が分断されてしまいます。かといって、端に持ってくると、廊下が長くなったり、玄関から離れ過ぎたり、玄関が、隣地に寄り過ぎたりします。
また、1階のプランで、やっといいプランが出来た。階段の位置もバッチリだと喜んで、2階のプランを考え出すと、これが、うまくいかない、廊下が長すぎてもったいない、再考だ。という風に、なかなか旨配置がとれないものです。
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