| 3. 老後の蓄えを取り崩して住宅ローンの一括返済を決意 |
私は、先ず、積み立てていたお金の取り崩しに着手しました。バブルの頃からの積み立てでしたので、利息も思いのほかありました。住宅ローン返済総残額の1250万円は私の積み立て総ての取り崩しで何とか賄えそうです。その上でも、残るのは僅かに数万円でした。
早速、取り崩しの手続きに、あちこちの金融機関に行き手続きを進めました。どの銀行も、一応慰留してくれましたが、現状では雀の涙ほどの金利と住宅ローン返済の金利とでは、比較になりません。住宅ローンの金利は私が積み立ててきたお金に付く今の利子の数十倍もの高額です。
もう迷いはありませんでした。
こうして、何とか解約したお金を住宅ローンを組んでいる銀行の引き落としをしている通帳(同じ口座番号)に寄せ集めました。
すると早速、その銀行から電話が入りました。私の口座に高額のお金が振り込まれているので、定期預金にして貰えないかというものでした。
私は住宅ローン残債の一括返済のお金であることを説明しました。そして、一括返済を決心したなら早いほうが良いと思うので、取引銀行の融資の担当者にその電話口を替わって貰いました。
そして、ローン完済への手続きを依頼しました。私が住宅ローンを組んだときの融資の担当者ではありませんでした。すでに他店に転勤しているようでした。まだ、若い人らしい声の主は、
「では、ご来店いただき、当行の融資担当者とお客様の意思の確認の後手続きを進めたいと思います。」
私は、今からでもいいのだがと言うと、 「本日は、他に予定も組んでいますので、明日ではどうでしょうか?」 と逆に指定してきました。それに同意して、時間を約束して電話を切りました。
これで、自分の貯金がなくなる落胆さと、ローンをもう払い続けなくても良いのだという安堵感がごっちゃになって、とても疲れた気持ちでした。
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