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 W-Wallet エキスパンションジョイント(一般部)

1.EXP.J(エキスパンション
 ジョイント)とは

2. EXP.Jが必要な建築物と
  設置部分

3. 隙間(クリアランス)を
  どのように繋ぐか

4. EXP.Jの地震時の動き

5. 隙間(クリアランス)は
  何ミリ必要か


      
 1. EXP.J(エキスパンションジョイント)とは


 エキスパンションジョイント(Expansion Joint)とは何でしょうか。

 まず、「EXPANSION」という英語の意味は拡大」「伸張」「展開」などの意味を持っています。JOINT」は継ぎ手の意です。

 左の画像の言えば赤い線の指す部分が、EXP.Jに当たります。

 画像部分は外壁です。
 

  建築物を構造上2つ以上の建築物として分割する場合に、分割した建築物の間を床・外壁・屋根というようにぐるりと周りをEXP.Jで取り囲みます。2以上の階数についても同様に各階内で内部のEXP.Jを設けます。


 いわば建築物を構造上で縁切りする場合にそのツナギとなるものがEXP>Jです。簡略的にいえば可動する縁切り部分の可動する塞ぎです。


 日本語では「Expansion Joint=伸縮継ぎ手」です。実際の設計では長い正式名称を省略してEXP.Jと表現します使用します。EXP.J..cの表現がある場合ははEXP.Jを覆うカバーを指します。

 が、そういう厳密でなく、時にはEXP.Jとして指すのはクリアランスであったりカバーであったりと広範に使用しますが、現実には区別がつき問題となるようなことはありません。


 従って、当サイトでは、ひっくるめてにEXP.Jと表記します。時には、エキスパンションジョイントと日本語でフルネームで書くこともあります。



 ■ 建築物のEXP.Jしくみ

 建築物のEXP.J(エキスパンションジョイント)の詳解は次ページ以降に解説していきます。


 建築において、EXP.Jの設ける位置、建築物間の隙間=クリアランスついては、建築意匠設計者や建築構造設計者が打ち合わせて決定するのが一般的です。

 建設現場施工者とEXP.Jの施工者は、その設計図に基づき、出来るだけ使いやすく、漏水や浸水、振動、風圧などの条件や外見上不自然さが生じないものを、提供出来るかを検討します。


 下の図で言えば、「建物クリアランス」としている部分は、壁だけでなく基礎を除いた床スラブ、屋上スラブなど基礎を喉いてすべての構造部分に同じだけのクリアランスを設けます。



 上の図は冒頭の画像を平面的に表現したもので、赤い部分が上の画像と下の図の同じものを示しています。外部ではこの様にL型をした可動なカバーを取り付け風雨に対応したものを取り付けます。地震時に可動する必要があるので、中央あたりで重なっています。(上の図では分かりやすくするために重なり代は少し少ない)


 EXP.Jの施工業者のEXP.Jは実用一点張りなので、ホテル等の外観を重視する建物では別途これを隠す目的や、意匠の一端としてルーバー等を取り付けることもあります。

なお、EXP.Jは基礎には設けません



 ■ 建築設備のEXP.J

 EXP.J(エキスパンションジョイント)を設けるのは、建築物だけではありません。  建築設備配管も冒頭で解説したように伸縮継ぎ手として、蛇腹状(ベローズ形伸縮継ぎ手)のEXP.Jを代表例とするものを設けることがあります。


 EXP.Jを設ける理由は建築物であっても、建築設備であっても変わりはありません。それは、揺れに対する衝撃の緩和をする作用です。伸び縮に対応する必要があります。




 建築設備では500mmを超える大口径の物まで使われています。大口径の物は、電力設備や石油精製設備、製鉄設備などに用いられます。

 建築物設けるEXP.Jを跨ぐように通過する設備配管には当然伸縮が可能な設備配管用のEXP.Jを設けますし、振動や揺れに対しても対応できる製品が、管の製造メーカーから各種発売されており、既製品としてないものは、別注として制作することも可能です。


画像出典 下:トーフレ株式会社

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