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 W-Wallet エキスパンションジョイント(一般部)

1.EXP.J(エキスパンション
 ジョイント)とは

2. EXP.Jが必要な建物と
  設置部分

3. 隙間(クリアランス)を
  どのように繋ぐか

4. EXP.Jの地震時の動き

5. 隙間(クリアランス)は
  何ミリ必要か

6. EXP.Jの選び方

      
 2. EXP.Jが必要な建築物と設置部分

  地震発生時などには、クリアランスを挟んで隣り合う躯体はそれぞれ異なる動き方をします。EXP.Jは、その動きに追従したり、クリアランスに生じる歪みを吸収したりして、建物全体の機能を維持することを目的としています。

 例えて言えば、鉄道の車両間に設置された連結部分のようなイメージです。(下の画像は前頁と同じものです)





 ■ EXP.Jの働き

 EXP.Jの働きは、大きく分けると2つあります。

 1つ目は、隙間(クリアランス)を介して建てられる複数の構造躯体を、一体的に利用できる建築空間としてつなぐことです。

 2つ目は、分かれて建つ構造躯体に、それぞれ異なる動きが発生しても、それに追従し、吸収する働きです。躯体の動きには、地震時の変形や、温度変化による伸縮、強風時の動きなどが挙げられます。



 ■ EXP.Jはどのような建物に必要か

 EXP.Jはどのような建物に設ける必要があるのでしょうか。

 次にそのケースを6つ上げました。例えば、意匠上も建物の構造上でも、EXP.Jを設けたくはないが、敷地やプラン、構造上の検討の上、設けざるを得ない場合です。

 日本エキスパンション工業会では、「建築用エキスパンションジョイントカバーの手引」を発行して、次のようなケースにおいては、エキスパンションジョイントを設けると規定しています(2009年版)。




そうした働きを持つEXP.Jを必要とする建物は、次の上げるように、大きく3つ(その1〜その3)に分類できます。

    その1 構造特性の異なる躯体をつなぐ @〜E

 1つ目(その1)は、構造的な特性が異なる複数の躯体を一体化する建物です。

 例えば、階数が極端に違う2棟の一体化、鉄筋コンクリート(RC造)と鉄骨(S)造の躯体の一体化、異なる基礎や杭に載せた躯体の一体化などです。

   @ 振動特性が異なる建物



 隣接する建物の階数が極端に異なる。


 こうしたケースは、既存の例えば、文化財的な価値のある階数の低い建物に接して高層の建築をする場合などにありますが、数は少ない。

   A 構造計算が異なる建物



 RC造と鉄骨造など、各建物の構造計算が異なる。


 比較的高い建物の屋外に接して、鉄骨造避難用の屋外階段を複数を同一場所に集中して設ける場合などに、よく見かけます。

   B 基礎が異なる建物



 基礎や杭の異なる建物は、振動特性や変異量が異なる


 既存の建築時期が古い建物に接して、新しく建築する場合は、構造計算基準が違うことがあり、同じ地盤であっても基礎が違うことが生じる。

   C 重量配分が異なる建物




 構造の違いなどで重量が異なると、振動特性や変異量が異なる


 比較的低層の建物に隣接して、比較的大規模な鉄骨造の駐車場を設けるショッピングセンターなどに、よく見かけます。

   D 温度変化の大きい建物




 鉄骨造など夏冬の温度変化の影響を受けやす


 広い庭に面して建つ既存の建物にたいして、庭を挟んで反対側に新築する場合などに、屋外にいったん出ることがないように渡り廊下で結ぶ場合がこれに当たります。

 研究施設などに見かけることが多い。

   E 増築する建物合




 増築部の建物は、既存建物と基礎が異なる


    その2 複雑な平面形や長大な建物でも @とA

 2つ目(その2)は、複雑な平面形や、平面が長大な建物のケースです。複雑な平面形の典型例は「L字形」です。地震時の揺れが複雑になるので、整形な躯体に分けてシンプルな構造とし、それぞれの隙間をEXP.Jでつなぐケースがよく見られます。

 また、平面が長大な建物は、不均質な地盤や、熱による伸縮を大きく受けやすいので、適切な箇所で躯体を分けるのが一般的な設計方法です。


   @ 平面形状が複雑な建物



 L字などの平面形は、地震時の揺れの方向が複雑になります。

 左の図は変則的な雁行型ですが、変則的ではない雁行型でも同様です。

 マンションなどで多く見かけます。

   A 長大な建物





 平面的に長い建物は、地盤や熱収縮の影響を受けやすい。

 建物の長さが、60m以上になると、地震や気象による乾燥収縮などで、躯体にひび割れも多くなるため、一つの目安として、EXP.Jの設ける位置としても良い。

 設ける位置は、構造設計で指示があるのが一般的。


    その3 急増する免震構造の建築物 @

 3つ目(その3)は「免震構造の建築物」です。免震構造の建築物の場合は、地震の揺れを減衰する免震構造の部分と、地盤面や非免震部分とが取り合うためEXP.Jが欠かせません。他の建物と異なり動きが大きくなることから専用のEXP.Jを用います。

 なお、免振構造の建物にもけるEXP.Jについては別途特集をご覧ください。

   @ 免震構造の建物



 免震構造物と地盤面とでは、振動特性や変位量が異なります。建物と周囲の地盤(コンクリート擁壁が一般的)の間は500o程度の空きを設けます。

 左の図の建物から地盤面まで、羽のように伸びた部分が、EXP.Jとなります。従って、羽のような部分は、地盤面に単に接しているだけで、強固には固定されていません。


画像出典:ABC商会


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