ホーム > 住いの知識 > 勾配

  《PR》     

用語辞典
広告の見方
住いの知識
住いの安全
住いの設計
住いの設備

 W-Wallet エキスパンションジョイント(一般部)

1.EXP.J(エキスパンション
 ジョイント)とは

2. EXP.Jが必要な建物と
  設置部分

3. 隙間(クリアランス)を
  どのように繋ぐか

4. EXP.Jの地震時の動き

5. 隙間(クリアランス)は
  何ミリ必要か

6. EXP.Jの選び方

      
 4. EXP.Jの地震時の動き

  地震のときEXP.J(エキスパンションジョイント)はどのように動いているのでしょうか。それは、3次元的に動くと想定しています。3次元とは平面状で言えば、X方向とY方向そして、高さ方向であるZ方向の3方向です。

 この3次元に動く想定ですが、実際に建物に地震の揺れがX方向やY方向にしか作用することは殆どあり得ません。地震の揺れは建物のX方向やY方向ではなく、例えば斜め15.3度というような方向から地震の動きがあるかもしれません。

 しかし、それらは建物に係る時の計算では、力の合成からXとYに分解して、働くものとして計算しますので、このような建物への地震時の動きとする訳です。



 ■ 建物は3次元に変位する

 上で上下方向(Z方向)に対しては、考慮しなくても差し支えないと書きましたが、動きそのものはあるのでここでは、改めて三方向の動きについて書いています。


 EXP.Jが必要な建物を設計するには、地震発生時の建物の動きをしっかりと理解することが不可欠です。

 EXP.Jは、構造上、必要となる建物同士の隙間「クリアランス」に取り付けます。地震が発生すると、地盤は3次元的に動くので、建物も3次元的に揺れます。このとき、クリアランスを挟んだ建物同士は、それぞれ異なる3次元的な揺れ方をします。

 そのため、クリアランスに設置したEXP.J.にはX・Y・Zの3方向に変位が生じます。
X・Yの2方向の変位は、クリアランスに対して水平方向に生じるものです。X方向は、クリアランスに対して垂直に広がったり、縮んだりする動き、一方のY方向は、クリアランスに対して平行にスライドする動きです。


 下の図は、あくまで模式図で、建物の揺れを誇大に表現しています。揺れ幅は、建物の剛性にも関係しますので、建築構造設計により隙間(クリアランス)は決定します。


   @ 水平方向の変位(X方向)




 クリアランスに対して垂直に拡大・収縮する動き。


 あくまで隙間(クリアランス)に対して、直角に働く力をX方向と定義しています。

   A 水平方向の変位(Y方向)




 クリアランスに対して平行にスライドする動き。


 あくまで隙間(クリアランス)に対して平行方向をY方向と定義しています。
 

   B 鉛直方向の変位(Z方向)




 地盤に対して鉛直方向の動き。


 あくまで地盤に対して垂直方向をZ方向と定義しています。

 現状では、Z方向については考慮しないのが通例です。3方向の変位を比べると、相対的にX・Y方向よりもZ方向は非常に小さいためです。しかし、考慮されるべきではあります。



 ■ クリアランスをどこに設定するか

 構造上、必要なクリアランスは、建物のどこに設定すればよいのでしょうか?
その位置は、プランニングや構造計画と密接に関係します。通常は、基本設計の段階で、おおよそクリアランスの位置が決定されます。

 クリアランスの位置を決める際には、できるだけEXP.Jの納まりがシンプルになる箇所を選ぶことが基本です。





 納まりが複雑になる位置にEXP.Jを設置してしまうと、施工が難しくなったり、コストアップにつながったりしかねません。例えば、建物に対して渡り廊下が斜めに取り付く場合のように、直角ではない角度が生じる箇所にEXP.Jを設置すると、納まりが複雑になりがちになりEXP.J.の製品本来の性能を発揮しにくくなります。


 まさしくこの形状の物販の建物を、施工現場で施工図として書きました。繋ぎは、屋根付きの開放廊下でしたが、雨水の床勾配、排水溝など処理も絡み、なかなか複雑でした。土地の形状上、止む得ないとはいえ、プランに一考の余地はあると思えるものでした。無論、既製品では間に合わない部分が多くなります。



 ■ 取り合いが多いと複雑に 簡略化する

 床・壁・天井の各方向のEXP.Jの取り合いが多くなる場合も、納まりは複雑になりがちです。例えば、柱型に沿ってEXP.Jを回したり、バルコニーの腰壁を巻くようにEXP.Jを設置したりするなど、細かく角部が発生すると、EXP.Jの取り合いが難しくなります。

 クリアランスの設定では、X方向・Y方向の双方に動くことをイメージして、できるだけ取り合いが少なく、EXP.Jがシンプルな納まりになるような位置を選ぶのが基本です。







 ■ 雨漏りにも注意

 漏水に対する配慮が必要なケースもあります。例えば、上階が開放廊下などの外部空間、下階がエントランスや廊下などの内部空間になる場合です。

 こうした箇所は、できるだけEXP.Jを設けないことが基本ですが、避けられない場合は、EXP.Jの下に「受け樋」を入れるなどの雨仕舞が不可欠です。




 また、屋外となる上階スラブの水勾配を、EXP.Jに向けて取ってしまうと、水を集めることになり、漏水のリスクが増します。

 そのほか、意匠性や施工性の面からも、クリアランスの設定では留意すべき点が少なくありません。



画像出典:総てABC商会。一部分の文を引用しています。


【△ ページトップへ】

←前ページ  このページ4  次ページ→





 W-Walletホームへ                           (C) 2004 W-Wallet.com.