| 商業用の高いビルやマンションの屋上を見ますと、下の写真のような上に突き出ている細い棒のような物を見かけます。一体あれは何だろうか。と思われた事がないでしょうか。アンテナ?もちろんアンテナの場合もありますし、アンテナと見分けにくい場合もありますが。
写真は避雷針です。一定の建物では、避雷針の設置義務が課せられています。避雷針は建築物などを落雷から守るために屋上などに立てる、先のとがった金属棒のことです。導線で地面と接続し、地中へ放電させます。 建築基準法33条「高さ20mを越える建築物には、有効な避雷設備を設けなければならない」と記載されています。(後のページで詳説) また、消防法等にも避雷針の設置義務が規定されています。その設置基準は日本工業規格JIS A-4201(建築物等の雷保護)に定められています。(後のページで詳説)
わたくしの子供のころの1935年代には、よく夏の夕方には、落雷による停電がありました。落雷は、電柱のトランスに打撃を与えるのだと聞かされました。あれだけ大きな音と光がすると、およそ人間の力など知れている。仕方ない。と素直に認め、停電に怒ることはありませんでした。その間、ローソクの下での夕食という事も数多く覚えています。
停電は、三十分から一時間程度である事が多かったように記憶しています。しかし、年を経る毎にその回数も停電時間も少なくなって、私が成人してからは、めったにしかなくなりました。それらは、避雷針のおかげなのです。
| | 避雷針の例:スーパーの屋上にて
右が全体、左は接近写真 |
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