| 自分の家を持つことは、人生の大きな目標の一つです。これは、どこの国の人であっても変わりません。目標の実現に向けて、購入資金こつこつ貯める事も大切ですが、実際に家の図面を自分で書くという具体的な行動によって、更にその目標をしっかり捕らえる事が出来るのではないでしょうか。 そこでこのページでは、実際に間取りを書く上でどんな事に注意したらよいか。どのようにして描(か)けばを順を追って説明します。各部屋の間取りの必要な広さ、それを考える上での建物の決まりごとなどを考えていきましょう。ここでは、住まいの原点である、木造建築について、それはごくささやかな住まいである私の家の場合を例にとって、進めて行きたいと思います。
@ | 物差し。100円ショップなどで売っている15センチのプラスチックの物で充分です。 | A | 鉛筆。シャープペンシルでも問題ありません。 | B | 消しゴム | C | 方眼紙A4は少し小さいのでB4、またはA3が良いでしょう。 |
方眼紙は、普通の紙のもので、1mmの目が入っていない5mmづつ刻みのものを5-6枚用意してください。出来れば一冊綴じになっているものが失敗した時に消しゴムで消して書き直すのにも、余りに消したり書いたりすると、紙もぼろぼろに成りますので、予備も必要ですから。
さて方眼紙は5mmは細い目で薄い線に、1cmは太めで碁盤の目に成っていまね。さて、これから書き始める訳ですが、1cm目を90センチと考えてください。理由は下記の「3図面を書く上での決まりごと」に書いています。
A.建物はモジュール(建物などを作る際の基準寸法)を知る。 |
建築に限らず全ての物は、単体で出来ているか、それらの集合体で出来ています。建築物も同様です。住まいの原点は、日本では木造家屋です。それらはどのようなモジュールで出来ているのでしょうか。
a.半間(はんげん)とか一間(いっけん)耳にされた事が一度はあると思います。古来からの日本の長さの単位です。一間はメートルに換算すると、1.818・・・メートルです。
一間=約1.8メートルです。 半間=一間の半分ですから0.9メートルです。0.9メートルが木造建物のモジュー ルです。(ただし、1.818・・・をもう少し正確にする為、1.82メートルと切りげ、半間は0.91メートルとする場合もあります。)
b.1モジュール=0.9メートルとは柱の中心から柱の中心までの距離です。建築では、距離を示して表示したり、離したりする時は、特別なときを除いて、芯から芯までの寸法で表現します。例えば、柱芯から柱芯までとか、壁芯から壁芯間でとかです。 建築では建物の寸法は全てミリ単位で表現します。従って、一間は1800(せんはぴゃく)と呼びます。半間なら900(きゅうひゃく)です。ミリと最後につけません。これは、図面に書くときも、また、会話で話す時にも、ミリは付けません。ミリ単位で話す事が暗黙の了解だからです。
建築や土木、機械など殆どの場合、実際の大きさで書くには大きすぎる場合は建物を実際より縮めて書きます。建てる家と同じ大きさで書けば、図面を広げる場所もありません。そこで縮小して書きます。 大体の間取り図を書く場合は1/100(ひゃくぶんのいち)位で書くようですが、もっと大きく1/50だとわかり易いですね。1/100は実際の大きさの百分の1に縮めたものです。50分の1の方が当然縮まる割合が小さいから見易い訳です。大体、家の間取りを検討するには1/100程度が適当です。全体を把握するのに、便利だからです。
まず、間取りの試行錯誤の段階では、壁や柱の表現は簡単なもので構いません。スッキリと決まってから清書すれば良いのです。そこで今回は、下記のように表現することにしました。建築の世界で十分に理解してもらえる表現です。
場所 | 表現方法の説明 | 実際の表現方法(例) | 壁一般 | 太目の一本線 | | 柱 | 黒丸 | 窓 | 窓の中心に縦線。実際の建具の様に縦線左右に上下に線引いて表します。 | 開き戸・引戸・折れ戸 | 開き方向や引き方向を入れます。実際の戸の感じが判ればいいわけです。 |
|
|