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 W-Wallet 私道(しどう)

1. 私道と公道の違い

2. 私道とは何か

3. 私道の所有形態 私
  道は誰のものか 

4. 私道所有のデメリット

5. 私道所有のメリット

6. 私道負担とは

7. 共有する私道のメン
  テナンス

8. 位置指定道路とは

9. 位置指定道路の管
  理責任 

10. 位置指定道路の廃
   止について

11. 私道にかかわるト
   ラブル

12. 私道トラブルに、参
   考本の紹介



      
 2. 私道とは何か

 私道とは、前頁でも少し述べましたが、基本的には、個人や企業、団体が持つ単なる土地なのです。ただ、その一部を道路として使っているだけなのです。

 ですから、維持管理も所有者が行わねばなりません。その分、道路としての利用を廃止することも、新たに設置すること、あるいは私道の上に建物や工作物を作ることも全く自由です。人に貸したり、権利を移転することも許されます。
 しかし、私道負担付きの敷地や私道負担付き分譲住宅では事情は少し違ってきます。

 
 私道は聞きなれない言葉です。
私道負担付き分譲住宅を購入するときには特に注意が必要。自分の土地なのに、自分の土地ではない。そんなことがありうるからです。

 私道負担付き分譲住宅は私道をその持分に応じて道路の一部としてとして提供しています。

 みんなが自分の土地を出し合って道路としているわけだ。といっても、住宅を買った時にはそうなっている。

 その出しあった自分の持分部分に他の人が物を置いたり、車を止めたりすると、よくトラブルになるのである。自分の敷地の一部だという意識があるからです。
 前のページでも少し触れましたが、都市計画区域内では、原則として、道路に接しない土地を建築物の敷地とすることが出来ません。根拠は、建築基準法第42条と43条にあります。

「道路」とは、幅員四メートル以上のものをいう。(同第42条)」とあります。

 また「建築物の敷地は、道路に二メートル以上接しなければならない。(同第43条)」とあります。


 建物を建てるには、あるいは家が建っているためには、この二つの条件を満足しなければなりません。

 従って、私道負担のついた建売住宅は、業者が建物を建てて売るために行う目的のために、道路とみなして貰う目的で、敷地の一部を強制的に出させた土地に立っている住宅ということになります。

 しかし、その負担した土地の部分の権利は残っているというややこしことになっているわけです。しかも、私道負担を買ってからやめることはできませんし、全員の合意があっても私道をやめることもできません。なぜなら、上の赤文字二つを満足しなくなることは、許されないからです。

つまり、
実質的に公道と同程度の効用のある道を私人が造った場合には、公道と同様に建築基準法上の道路と認める事としおり、それに準じているといえます。


 ところが、私人らが造ったのですから、当然、その維持管理は、造った私人が行うことになります。といっても、建売をした業者や所有者が分譲を行う前にはその人たちが維持管理の責任があります。

 後に、分譲販売されて、所有権が建売住宅を買った人に移ると、その責任も買った人に移るのです。
 私道を新設する場合は、定められた基準に合致する道路を造って、特定行政庁より指定を受けて初めて、土地利用が可能になるわけですが、我々一般消費者は、すでにそれが出来上がった状態で手にすることになります。


参考として言えば、既に存在する私道については、次の通りに取り扱われます。

 既に存在する私道に対する建築基準法上の扱い
1.
都市計画区域に指定された際(建築基準法が施行された際、既に当該区域に指定されていた区域では法施行の際)、その時に既にある私道で幅員が4m以上あるものは、道路となります。
2.
土地区画整理法により作られた道路の内、公共のものではない道路も4m以上あれば道路になります。
3.
1.の場合で、幅が4m未満の私道は、道路としての認定の条件を満たしていないが、この道に沿って建物が他にも建っている場合には、救済処置として、役所(特定行政庁)が道路として指定すれば、4m未満であっても道路として扱う事が出来ます。

 その代わりに道路との境界線を、現状の道路の中心線から、2m下がったところと役所(特定行政庁)が決めます。これは、道の両側の敷地から少しずつ、道路との境界線を敷地がわに下げる事で将来的に4m道路を確保する事を狙った処置です。これは、個々の申請を待つことなく、能動的に役所(特定行政庁)が指定するものです。










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