私道の所有のデメリットとリスク |
@ | 公道に面した土地よりも評価が低い
私道には、それぞれの個別要因によるデメリットやリスクがあるため、不動産の売買価格や評価にも影響するケースが多く、公道に面した土地よりも私道に面した土地のほうが土地の売買価格や評価が低いケースが多い。 |
A | 私道の維持管理に関する費用の発生
私道の維持・管理は私道を所有する者の負担となります。公道の場合は負担しなくて良いため、公道と比較すると当然デメリットとなります。 |
B | 公道に移管するケースの労力と費用
私道を公道へ移管するケースがありますが、その場合、私道の敷地所有者全員の同意や、私道部分を移管するための整備、私道部分の分筆、抵当権等の部分抹消など、費用、時間、労力が必要です。公道に移管することを希望しても移管できないケースもあります。 |
C | 私道の利用に関する迷惑行為
私道は私有地という感覚の人も多く、私道部分に物を置いたり、自転車・バイク・自動車を駐車するケースは多いですが、他の利用者にとっては迷惑行為です。門扉・塀・建物の一部や、樹木の枝葉が私道部分に越境しているケースもあります。私道の所有者・共有者・利用者で話し合って改善されるケースもありますが、話し合いで解決できないケースでは、紛争になることもあります。 デメリットの最大のものです。 |
D | 私道の共有者としてのデメリット(1)
私道を所有している限り共有者としての私道の利用に関する承諾や同意の要求され続けます。 |
E | 私道の共有者としてのデメリット(2)
私道の所有者には私道の維持管理をする責任があります。道路が陥没したり、舗装に亀裂が生じた場合は補修する義務があります。私道の敷地内で事故がおきた場合、私道の所有者または管理者が責任を負う可能性が常にあります。
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F | 私道を持たない私道利用者のデメリット(1)
私道持分の無い宅地を売り出す場合、たとえ建築基準法上の道路であっても、私道の敷地所有者の通行承諾書や掘削承諾書が無いと売りにくいケースが多く、私道の敷地所有者の同意書が無い宅地を担保に住宅ローンの申込をしても、担保評価が低く、結果的に売買が成立しないケースもあります。 |
G | 私道を持たない私道利用者のデメリット(2)
私道の持分がない私道利用者は、私道の敷地所有者に対して、私道の利用に関する承諾や同意を求める立場であり、心理的に不利であるといえます。 |