| 物質には、擦リあった時などに、電子が+が溜まりやすいものと、電子く−が溜まりやすいものがあります。
その程度には差があります。
言い換えれば、電子が飛び出しやすい物体は、プラス帯電しやすい物質で、また電子を取り込みやすい物体は、マイナス帯電しやすい物質です。
その程度を順に並べた序列が帯電列ですが、その主な物質について表に示します。表は接触摩擦が行なわれたとき正(+)に帯電しやすいものを左に、負(−)に帯電しやすいものを右に並べてあります。ただし、物質の成分配合や造り方などの条件によって、この通りにならない場合もあります。
静電気の帯電列表 |
≪正 | プラス側に溜まり易い物 | | マイナス側にたまり易い物 | 負 ≫ | | (溜めた物を放ち易い) | | (放たれた物から受け取り易い) | | | 空 気 | 人 間 | ガ ラ ス | ナ イ ロ ン | 毛 皮 | 鉛 | 絹 | ア ル ミ ニ ュ ー ム | 紙 | 紙 | 木材 | ニ ッ ケ ル
← | 琥 珀
→ | 銅 | 金 ・ プ ラ チ ナ | 天 然 ゴ ム | 硫 黄 | ア セ テ | ト | ポ リ エ ス テ ル | セ ル ロ イ ド | ウ レ タ ン | ポ リ エ チ レ ン | ビ ニ ル | シ リ コ ン | テ フ ロ ン |
(+側) ←プラスに帯電しやすい マイナスに帯電しやすい→ (−側)
2物質を擦り合わせたとき、この表で(+側)に近い方が+、(−側)に近い方が−の静電気が帯電します。すなわち、左側にある物質が+極になり、2物質の位置関係が離れているほど電位差(帯電量)が大きく、強い静電気が起きます。ただし、この+−は、擦り合わせる2物質の関係などに左右されますので、絶対的な定義はなく、ある物質がいつでも+極とか、−極に帯電するとはかぎりません。
例えば、紙とガラスをくっつけると、ガラスは表の右側にあるので-極に、紙は左側なので、+極に帯電します。また、紙とテフロンをくっつけると、今度は紙が左側になるので+極に、テフロンが−極に帯電します。このように、静電気の極性は、擦るものの組合わせによって決まるわけです。
つまり、マイナス寄り側同士でも、静電気はその間が離れていれば強くなる事になります。
なお、通電性の良い金属や、(生木とか水分を含む)木材なども静電気を発生しますが、帯電量は小さくプラスでもマイナスにもなります。
最近、マイナスイオンが話題になっていますが、これは人がプラスに帯電しやすいために、マイナスイオンによって電気的に中性化される効果を狙ったものです。
また、乾燥肌であると、静電気を溜めやするなるため、保湿剤などで体を潤いのあるものにしたいものです。
| 森と川、滝はマイナスイオンの発生装置 |
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