| 静電気は一年を通して発生していますが、夏季に静電気のビリビリを感じることはまずありません。それは夏場のベトベトした湿度の高さによって、体から出る汗などで自然に除電されて静電気があまり溜まらないからです。
このことから水分、湿気はよく電気を通すので、発生した静電気は空気中の水分を伝わって逃げていき、溜まりにくくするわけです。したがって、湿度の高い季節や室内では静電気は起きてもすぐに空気中に放出されてしまいます。
これに対して、冬季は湿度が低く空気が乾燥しているため、空気中の水蒸気が少なく、物の表面が乾いており、電気が流れにくくなります。なぜ冬の空気が乾燥しているのか?それは、冷たい空気は温かい空気に比べて少ししか空気中に水蒸気を含むことが出来ないという自然現象によるものだからです。
これに関して、「結露」という別ページを設けて解説していますので良ければこちらもどうぞ。 | また、冬場の大気の乾燥の他に、私達が静電気がたまりやすい、つまり電気を通しにくい物、例えば人が着用している衣類です。人が衣類(特に化繊)を着て、何かしらの仕事や生活のために動くと、摩擦や剥離で自然に衣類の中に溜まってしまいます。
また、冬場は殆どの場合で汗をかきませんから、夏場のような発生しても自然と除電がなされません。この溜まった静電気が放電して衣類が体にまつわりついたり、パチパチと音がして不快で不安にさせるのです。
蛇足ですが、そういう意味では、汗っかきの体質の人は、冬の暖房の部屋などにいて汗をかくことがあれば得ですね。
| また、冬のカサカサ肌とか、肌荒れは空気中の湿度低下、乾燥による皮膚の水分不足も原因の一つです。ちなみに日本の湿度は、もちろん地域により違いがありますが、年平均で50〜65%RH(相対湿度)くらい、梅雨どきで60〜85%RH、冬場で20〜50%RHとなります。
このように、空気が乾燥しやすい冬に静電気によるトラブルは多く発生するのです。 |
■静電気の人体への影響
静電気が人体に及ぼす影響は、案外知られていません。どんな影響があるのか例を挙げてみました。表中のどれかが単体の症状を表すというのではなく、複雑に絡み合っているわけです。静電気を貯めやすい人は一般的に、乾燥肌の人であることが知られています。
クリームなどを用いて体の保湿をすると、それだけ皮膚の水分が増え、静電気が起きても自然と放電され易くなり、その分静電気が溜まりにくくなります。健康が静電気に与える影響と与えられる影響を取り上げてみました。健康が静電気に左右されるというより、健康か不健康であるのかを、静電気が証明しているとでもいった方が良いかも知れません。
健康が静電気に与える影響・与えられる影響 | @ | カルシュームやビタミンCが10〜20%流出する。静電気がこれらの代謝を早めてしまう。 | A | 免疫力の低下 | | B | 血糖値があがり、疲れやすくなる | C | ストレスが溜まり易い | D | 貧血になり易い | E | 肩が凝る。 | F | 体調が崩れる易くなる | G | 空気中の埃やダニなどを引き付け易くなる結果、皮膚病にかかったり、悪化したりする |
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