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1. ツーバイフォー歴史

2. バルーン工法とプラット
  ホーム工法の違い 

3. 軸組在来工法とツーバ
  イフォー工法の違い

4. 軸組在来工法とツーバ
  イフォーの工期の違い

5. 軸組在来工法とツーバ
  イフォー工法の長所と
  短所

6. ツーバイフォー工法の
  法規制 

7 ツーバイフォー工法の
  骨組図

8. ツーバフォー協会・メ
  ーカー・参考図書の
  紹介

      
 3. 軸組在来工法とツーバイフォー工法の違い

 工事の工程で日本の軸組在来工法(現在の住宅で広く使われている、ごく一般的な工法)とツーバイフォー工法の大きな違いが出るのは、木工事です。ただ、工法が違うので、どちらが優れているとかダメだとかにはなりません。両者に長所と短所があるだけです。


 下表のの通り、まず基礎の上に土台を作ります。ここまでは両工法とも共通です。同3〜7までを両工法を比較すると全く違っていることが解ると思います。



 ■ 軸組在来工法

 軸組在来工法の構造はピン接合です。ツーバイフォー工法のように、壁式ではないため、柱が重力を受け止め、風圧力、地震などには筋交いで対抗します。


 ピン接合は柱と梁などが外力(地震や台風)などの外力で比較的容易に変形します。その変形を最低限に抑えるのが、筋交いと火打ちということになります。筋交いは柱と柱の間にある斜めになった材のことで、その位置、量は建築基準法施行令による規定を満足しなければなりません。


 火打ちは、床を変形させるような外力に抵抗するために入れるもので、2階建ての場合は、1階と2階の床に入れます。これは木工事をする大工などの施工者の常識的な設置に任されています。


 さて、建物の建てていく順序です。

 @ 柱と同寸の土台の上に1階の柱と梁そして小屋組みと呼ばれる屋根を支える骨組みを一貫して構築します。↓


 A 続いて2階も梁の上に柱を立てていきます。梁の幅は柱と同寸ですので、ぴったりと納まります。一般的には、建物の要所要所には、通し柱と呼ばれるものがあります。これは、2階の梁のには乗らないで2階の小屋梁まで伸びています。2階の柱の上には、梁が載っており、これが桁張り、妻梁、小屋梁などと呼ばれ屋根を支える重要な梁となります。


 B 小屋梁の上に小屋組みを構築します。これがこれが建て方と呼ばれるものです。要するに骨組みを一挙につくりあげてしまうのです。基礎工事期間中に工場で加工が終えています。後は現場に搬入して、重機(クレーン)を利用して、組み立てるだけです。大体1日か2日で出来上がります。


 そのあとは屋根工事に必要な下地板を張り、内部の壁に筋交いをいれます。雨天でも工事が出来るように、出来るだけ早く屋根を葺き、サッシをいれ、外壁の仕上げを急ぎます。屋根や外壁が出来ていないと風雨や犯罪に利用されるリスクがありますし、そうしないと内部の造作に入れないのです。一挙に骨組みができ、後から内部の木造の間仕切り工事を進めます。




 ■ ツーバイフォー工法

 ツーバイフォーの構造は、剛接合です。造枠組壁工法とも呼ばれ、柱がなく壁が一体となって、建物の重力、風圧力、地震などに対抗します。

 剛接合とは外力(地震や台風)に対して建物が少しも変形しないように床かと壁が完全に接合されています。壁は耐力壁と呼ばれるものです。床はあまり取り上げられませんが剛構造の床です。壁と同じ構造の床という感じを想像してもらえれば良いでしょう。実際には床に置かれた物の加重を支えますので、壁よりはスタッド(2×4材)が細かく入っています。これで床も変形しません。


 さて、建物の建てていく順序です。


 @ 土台の上に、1階の床をまず構築します。床板をこの時張ってしまいますから、床が出来るまでに床下に来ている給水,給湯,ガス,排水などの配管などを屋外から屋内に引き込んでおく必要があります。


 A 1階の床が張れたらその上に壁を建てていきます。外壁はスタッドと呼ばれる2×4の木の柱に現在では、外壁側のみパネル(耐水合板)を張ります。この作業は壁を寝かせて行います。そのため作業が容易で安全です。外壁パネルが張れたらこれを何人か、または重機で建て起こします。建て終わったら、壁が倒れないように控えを取ります。同様にしてほかの面も建て起こします。


 壁と壁が交わる部分にはスタッドを抱き合わせた壁と同じ厚さの柱が立ちます。そこに両側から来た壁を特殊な釘で打ち付けます。外部の壁が建て起こし出来ると、内部の壁も同様にして間仕切りの骨組みを作ります。そして最後に、床がその上に構築されます。


 B 2階建ての建物の場合は、2階も1階と同様に2階の床に1階と同様の手順で、外壁を立て、次に内部の間仕切りを建てていきます。そして、屋根になる部分は床ではなく、小屋組みを2階の壁にのせて骨組みは完成です。


 要するに、骨組みは段階を踏まないと構築できないということです。2階建ての場合、1階の壁(間仕切りも含めて)と2階の床を組み立ててからでなければ、2階の骨組みを作れない。2階の壁が出来ないと、小屋組みが構築できないのです。この点が、日本の軸組工法とは特に大きく変わるところです。


 外部のし上げは、外壁パネル(耐水合板)の上に、サイディング張って仕上げます。内部の仕上げは石膏ボードが主流です。内外とも仕上げは日本と非常によく似ています。




軸組在来工法とツーバイフォー工法の違いの比較
軸組在来工法
ツーバイフォー工法
1.

骨組みが柱と梁及び筋交い、火打ちで出来ている軸組工法。




ピン接合のフレーム。従って少しの揺れはある。動きを接合部で持たせる。筋交や火打ちで建物の変形に対応する。

部材の接合に複雑、多様な仕口を設けて基本的には、仕口同士で接合す

柱と梁はなく2×4の材に両面構造用の耐水合板を打ち付けた耐力壁と壁と同様の作りの剛性の床板の式工法。


剛接合により床壁などを完全に固定する。建物の変形は基本的にない。



特殊な釘(CN釘)打ちで完全固定。


建物の工法

骨組みが柱と梁及び筋交い、火打ちで出来ている軸組工法

柱と梁はなく2×4の材に両面構造用の耐水合板を打ち付けた耐力壁と壁と同様の作りの剛性の床板の式工法

建物の変形

ピン接合フレーム。少しの揺れ動きを接合部で持たせる。筋交や火打ちで建物の変形に対応する。


剛接合により床壁などを完全に固定する。
部材の接合

部材の接合に多様な仕口を設けて基本的には、仕口同士で接合する。金物を用いて接合部は金物による補強をおこなう。


特殊な釘(CN釘)打ちで完全固定。複雑な仕口を必要としない。金物の補強は必要としない。
2.

基礎の上に土台を構築

基礎の上に土台を構築

3.

土台の上に柱を立てる。

土台の上に床を構築

4.

柱の上に梁を載せる

床の上に壁を構築する

5.

梁の上に大引き根太などの下地を作り床を構築


壁の上に床を構築
6.

梁の上から又通し柱を除く柱を立てる

床の上に2階の壁を構築する

7.

柱の上に梁を載せその上に小屋組みを構築する


壁の上に小屋組みを構築する
8.

内外装工事を行う

内外装工事を行う


グレーの色塗り部分は両工法の共通とする工事部分となります。

 軸組在来工法 
ツーバイフォー工法
(現在の主流プラットフォーム工法)

軸組在来工法は、日本では殆どといっていいくらい広く普及している工法です。ツーバイ工法は時々街中で工事中を見かけることがあります。 







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