| 勾配(こうばい)とは何でしょうか。
「傾斜面の傾きを示す度合い。」(ブルタニカ国際大百科事典)となります。
勾配は基本的な考え方は総ての分野において共通ですが、業種によって、表現方法やとらえ方が少しずつ違います。当サイトは、建築を主に土木にも多少絡んで、勾配につてい述べていきます。
高速道路を自動車で走っていますと、次のような道路標識を目にすることがあります。
| それは、緩やかな上り坂や下り坂となっているところにおいてです。これは、その坂の勾配を表示しています。
左の画像は上り坂で勾配は9パーセントであると言うことを示しています。下り坂は逆の矢印になっています。
この表現は、土木において多くの場合用いられるもので、建築設備工事を除けば、建築工事では殆ど見かけません。 | 一般の人は、このパーセントという表示は、ピンと来ません。むしろ何度くらいの角度の坂なのか?と知りたい。とは言っても、角度でもそれ程ピンと来るわけでもありませんが、パーセント表示よりは、解りやすいと思います。
上の画像の9%勾配は5.143度となります。そこで、このパーセントについての速算表を下記に記載しておきますので利用してください。
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勾配とは、「水平面に対する傾き面の度合い」のことをさします。建築では、一般的に三角形の底辺の長さ(b)に対して高さ(a)を表し、斜線(c)=傾き当たる部分が勾配となります。角度の計算式は、右に示すとおりです。
この計算式を使って、角度やパーセント表示の勾配などを出しても良いのですが、面倒です。そこで、これらをまとめた換算表(速算表)が便利です。必要の応じてエクセル等を用いて使いやすいように、自作して追加してみてください。
この表を見ますと、最上段に掲げた道路標識の9%の上り勾配が、 底辺(距離)b、高さaは9/100ということになり、角度は5.143度となります。
なぜ勾配は必要なのか、ですが建築本体工事ではその多くが雨水や使用水の排水の必要性からです。それ以外では、建物の入り口と道路の高低差がある場合などの、解消の為などがあります。
あるいは、建築地の基礎工事や地階の設置に伴い根切りの必要性があり、敷地に余裕があれば、切土に切土勾配を設けて矢板などを省略したい思惑もあります。
また土地自体に、勾配があって、それを利用するしかない場合もあります。
■ 勾配の表記は建築では何寸勾配、土木はパーセント |
これは、在来工法などの木造建築工事での表現で、現在のRC造やS造の建築工事においては、1/100などの表現や何パーセント勾配なども実際には利用されていますので、一概には言えません。例えば身障者用の車椅子利用のためのアプローチには、何%勾配とか何分の一勾配とかを使います。
しかし、、大きく獲らまえるとこのような表現、すなわち 『勾配の表記は建築では何寸勾配、土木はパーセント』と言っていいでしょう。
勾配には、角度からパーセントを求めたり、パーセントから角度を求めたり、割合を角度にしたいと思うときがあります。そういう時に便利な換算表(速算表)を3つ取り上げました。
角度をパーセントへ換算表
パーセントを角度へ換算表 割合を角度へ換算表
画像出典:一番上の表「kenntiku kouzou jp」 画像出典:勾配換算表上記の3表 「はこやまブログ」
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