| 11. 補強コンクリートブロック塀の縁切りと端部仕様 |
補強コンクリートブロック塀はその構造が規制どおりに出来ていれば、どんなに長く続いていてもよいという訳ではありません。塀にかかる外圧(地震、風圧など)や地盤の変化や変形などによって、すべてが同一に変化や変形するということはまずありません。
従って、塀をいくつかのブロックに分け、所々に塀が連続しない部分、つまり完全に縁を切るを設けることによって、連続していることによる、全体が大きなねじれや変形、崩壊の影響を最小限にとどめることが出来ます。その縁切れ部分がが、EXP.J(エキスパンションジョイント)と呼ばれるものです。
EXP.Jは(社)日本建築学会 コンクリートブロック設計基準4条1により補強コンクリートブロック塀においては、30m以内ごとに設けることとしています。ただし、コンクリートブロック部分のみとし、基礎は連続していてもかまいません。EXP.Jのある鉄筋コンクリート造の大きな建物でも、基礎にはそれを設けないのと同じことです。
EXP.Jの隙間(クリアランス)に寸法の記載がありません。割り付けに合わせて調整するとよいでしょう。
EXP.Jは、縁切りなので、隙間があります。その部分をどのように仕上げるかという問題があります。鉄板のようなもので片方だけ止めて、かたほうはフリーにして置くとか、ブロックに接着剤でステンレスの板で塞ぐなどがありますが、必ず片方のみの固定で、かつ、大きな地震時には壊れてしまう程度のものが良いと思います。
壊れて外れて二次被害が出てはいけませんので、倒れたり飛んで行ったりしないよう、同じ材質の線材で止めて置くようにするのが良策です。
補強コンクリートブロック塀の端部には(社)日本建築学会 コンクリートブロック設計基準4条1により、端部から80cm以内に控え壁を設けることとします。また、上記の縁切り(EXP.J)は、控え壁から80cm以内に設けるものとします。
| 800以内ですので図より、ブロック一枚分左であっても構いませんし、左端でも構いません。いずれにしても、ブロック塀とは鉄筋で繋がっている必要があります。
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