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 W-Wallet 合板


1. 合板とは何か

2. 合板の特長・仕様

3. 合板はこうして造ら
  れる

4. 合板の分類 
  使用樹種別分類

5. 合板の分類 
  接着剤の性能別
  分類

6. 合板の分類 
  構造別分類

7. JAS規格のある合
   板・ない合板

8. 合板の規格・種類・
  用途別性能・用途

9. 合板の用途先

10. 合板のサイズ

11. 合板の兄弟
   木質ボード類

12. プリント合板に
   ついて

13. 塗装合板について

14. フローリングの種類

15. フローリングの張り
   方(張り形状)

  7. JAS規格のある合板・ない合板

 一般に流通している合板はJAS規格に合致したものです。下の表の「JAS規格のあるもの」に示した基準を合板が、どのような処理がされているものであるかを示したものです。


 JASは、Japanese Agricultural Stadard(ジャパニーズ アグリカルチュラル スタディーズ)の略称で『日本農林規格』をいいます。建築基準法と同様、最低限の基準を設けています。


 なぜ、合板にこのJASが必要なのかといえば、合板が単板を重ね合せて接着した加工品であるからです。JAS規格では見ただけでは分かり難い接着性能、強度性能、ホルムアルデヒド放散量などについて試験方法と適合基準が定められています。

 これら全ての検査項目に合格する合板にJASマークを表示することができます。製造業者等がJASマークを製品に表示して出荷するためには、農林水産大臣の登録を受けた認定機関(財団法人日本合板検査会など)による、農林水産省令に基づく審査・製品検査を受け、適合した認定事業者だけが自らJASマークの表示を受けることができます。


 その点で、このマークがあることは、一定の合板の品質性能を保証をすることといえます。

 なおJASマークは合板だけでも相当の種類数に登り、右には、普通合板のみを掲示しました。


JASマークの一例




  JAS規格のあるもの
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 低ホルムアルデヒド合板

普通合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板、コンクリート型枠用合板、構造用合板について、合板の接着時に余分となる接着剤中のホルマリンを少なくするように加工したり、ホルマリンを含まない接着剤を使用することで、住宅・家具等に使用したとき、放散するホルマリン臭を少なくまたは無くすように処理した合板。処理の程度(ホルマリン臭の多少の程度)に従って、JASでは、F☆☆☆☆、F☆☆☆、F☆☆、F☆に分類している。

A

 防虫処理合板

普通合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板、構造用合板について、ラワン材を食害する『ヒラタキクイムシ』を防除するため、製造時に防虫薬剤(ホウ素化合物、有機リン系化合物、非有機リン系化合物等)によって処理した合板。処理した薬剤名が記載してある(最近、住宅室内の環境問題、化学物質過敏症などへの関心から、現在は、非有機リン系防虫薬剤を用いた合板が主流となっている)。

B

 複合フローリング(複合1種)

2類以上の普通合板に天然銘木の単板等を貼り、1×6=(303×1818o)等にカットし、さね加工したもので住宅用の床板に使用される。平成15年よりホルムアルデヒド放散量の表示が義務付けられている。フローリングにも防虫処理を行なう場合の規格がある。

C

 耐水合板(特類・1類・2類・3類)

耐水合板は接着強度を保証するため、耐水性能によりJASによって、耐水性の高いものから「特類」・「1類」・「2類」・「3類」の四段階に分類されている。


特類は、屋外または常時湿潤状態の場所(環境)で使用可能な合板で、主にフェノール樹脂接着剤が使われている。
(主に、外壁、屋根下地材として使用されている。)


1類は、断続的に湿潤状態となる場所(環境)において使用可能な合板で、主にメラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤が使われている。


2類は、時々湿潤状態となる場所(環境)において使用可能な合板。
(主に建築内装材、家具用として使用されている。)


3類は、極めて希に湿潤状態となる場所(環境)において使用可能な合板。


尚、耐水性の表示は使用される合板に、「JASマーク」として印刷表示されている。


 下の表は、JAS規格がないもので、特殊な用途に使用されるものです。ぜひ規格を設けて貰いたいものです。


  JAS規格の無いもの
@

 防腐・防蟻処理合板

普通合板・構造用合板等に通産省の認可を得た木材用防腐薬剤で加圧注入などの処理をし、耐久性・耐蟻性を付加した合板。

A

 不燃処理合板

政令で定められた「不燃」材料として国土交通大臣の認定を受けた合板。大臣認定を受けた不燃薬剤処理会社等が、市場の合板を購入して不燃処理を行っている。

B

 足場板用合板

厚生労働省の労働衛生安全規則に定める構造規格に合格した、特に長さ方向の強度を備えた厚さ28o以上の合板で、建築工事現場の足場板として使用される。接着剤には特類が使用される。

C

 成形加工(曲面)合板

成形加工(曲面)したもの
椅子の背・キャビネット・曲面型枠など曲面を持つように成形圧締加工した合板。

D

 強化形成(硬質化)合板

単板にフェノール樹脂等を含浸させ高温・高圧で成形加工し、強度・耐水性・電気絶縁性に優れた特性を付加した合板。計器盤・当て板・ドアのノブ等に加工し利用されるもの。

E

 抗菌合板

表面を防カビ剤あるいは銀イオンを添加させ、カビや細菌(バクテリア)、ウイルスに対して菌の繁殖を抑制させる効果をもった合板。

F

 難燃合板

リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどの防火剤で処理することで難燃性をもたせた難燃材料のこと。難燃化粧合板ともいう。

建築材料として使用する場合、国土交通省が定めた防火材料(不燃材料、準不燃材料、難燃材料)としての性能規定・要件に適合する必要がある。


合板の性能を定めた規格として「JAS規格(日本農林規格)」があるが、2013年(平成25年)農林水産省の「合板の日本農林規格の見直し」により、普通合板等の難燃処理及び防炎処理についての規定を削除された。削除の理由は、需要がないため。








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