| 障子の表裏(おもてうら)の見分け方をご存知でしょうか。 日本では、棧の組子(くみこ)が見える側が室内側を向きになるように入れ、これを表側としています。中国では、その逆で組子を屋外に向け、これを表側としています。理由は、判然としません。日本は、部屋における内観を重視しているのではないかと思います。一方中国は、外観を重視しているだと思われます。
日本の時代劇などでは、何枚もの障子が入っているのを庭から映しているのを見る時、組子が見える側が外に向いていたほうが、綺麗だなと思うことがよくあります。 武家社会が長く続いた日本は、外部からの侵入しづらくするために、つまり、手の掛けるところがないことが大事だったからかもしれません。
また、組子が内側の方が、障子紙を濾(こ)して、入ってくる光をより和らげ、拡散できるという考えがあったのかもしれません。 なお、組子(くみこ)については、「障子の各部の名称」をご覧ください。
障子の表と裏 | 障子の表
| | 日本では組子(左の図の細い上下左右の線の部分)が見えている側が室内側であり、こちらを表としています。図はごく一般的な障子である、「荒間障子(あらましょうじ)」です。 | 障子の裏
| | 上記とは逆に組子が見えない側を部屋の外側にし、こちら側を裏側としています。図はごく一般的な障子である、「荒間障子(あらましょうじ)。 |
中国の障子の表と裏 | | 中国の障子窓の例です。
外部から見た写真です。正月前には毎年、張り替えるようです。中国では、外観を重視しているということです。こうしてみると、中国の障子の組子が外側にあるもの納得がいきます。
そして、外側に組子がある方を表という理由も理解できます。日本の障子は可動ですが、中国でははめ込みです。組子自体にも、日本とは違うデザインが用いられていることが判ります。
日本の場合、組子が外側に向けて取り付けられることは、現在ではありません。
画像出典:すみえちゃんダイアリーを参照させていただきました。
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