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 W-Wallet タイル割


1. タイル割付の概要

2. 100角タイルの割付@

3. 100角タイルの割付A

4. 100角タイルの割付B

5. 100角タイルの割付C

6. 外装タイルの割付の
  概要

7 45二丁掛タイルの割付@

8. 45二丁掛タイルの割付A

      
 2. 100角タイルの割付@

  「タイル割り(たいるわり)」とは、タイルの割付方の略語です。
タイル割に関しては、多くの著作本やネットサイト又はタイルメーカーなどからその入門的な割付け方が示されているのを見ることがあります。どれも、参考になるかと思います。

 本来なら、外部のタイル割付から説明しても良いのですが、説明がしやすいように、又、読者の理解のしやすいように、建物内部の一室であるトイレを例にして、タイル割付方を解説します。

 トイレの100角タイルの割付が理解出来るなら、外部の割付はもっと簡単だからです。


 建物の内部での100角タイルの割付を行う場合は、トイレや洗面所、厨房などです。これらは一般住宅では行われていませんが、公共施設、ショッピングモール、ロードサイドの物販店舗などのトイレや洗面所、厨房では殆どが100角タイル貼りとなっており、タイル割付けが必要となる室内部分です。

 ここでは、建物の内部のトイレを例にしてでの100角タイルの割付の説明します。

 室内でのタイル割付が、建物の外部の割付方と違いがある訳ではありません。ただ、使用するタイルに違いがある程度の事です。


次のような用語があります。これからのタイル割付の解説で度々出て来ますので、覚えて置いてください。

 出っ張っている部分の角を「出隅(ですみ)」と呼びます。

 引っ込んでいる部分の角を「入隅(いりずみ)と呼びます。

 のふたつです。



 ■ トイレのタイル割付け

  建物の内部での100角タイル割付は主にトイレ、厨房が代表的なところです。トイレは冒頭でも書いた通り、公共施設やショッピングモール、ロードサイドの物販店舗のなどでは必ず見かけます。

 また、スーパーマーケットの総菜などを作る厨房内でも主にタイル割付が成されています。ここでは、身近な例としてトイレの100角タイル割付けを例に解説を進めて行きます。


 昭和の頃には、トイレは壁だけでなく床にもタイルを貼っていましたが、現在では300角以上の大型の石状タイルを張りつけたり、ノンスリップの塗床で済ますことも多くなりました。

 下の図は紙面上の制約から非常に縮小された不特定多数の利用する、トイレであると考えてください。出隅と入隅は図示の通りです。窓と出入りするドアがあります。







室内の100角タイル割付の考え方(例:トイレ)
(室内面すべてを100角タイル割付すると仮定します)



 A〜Dまでの説明をしましょう。上の例では室内のタイル割はC面とD面でA面もB面も決定してしまいます。実際の割付は次のページ以降で解説します。



各面の解説

この面は両端が入隅になっています。ただし、右端は柱状の室内への張り出し部分である「出隅」があります。

A面全体をタイル割付としてはC面と同様になる様に割付ます。柱状の張り出し部分もA面として、C面の割り付に合う様にします。従って柱状に張り出している部分もタイル割に合う様に下地を調整します。

例えば張り出し部分がコンクリートであれば増し打ちをするとか、下地モルタルで調整するとかです。

しかし、どうしても合わせることが出来ない場合は、B面を独自の割付とします。この場合は、トイレの床に壁面と同じタイルを貼ると目地が通りません。不自然さは残ります。

この面は壁には出入り口があります。出入り口の上部にもタイルが貼る場合は、D面の割付をそのまま利用します。出入り口の大きさはタイル割に合わせて決まります。出入り口の額縁の周囲に貼るタイルの目地と同じ幅の目地が来るようなサイズの出入り口とします。

B面にはまた、左端に出っ張りである「出隅」があります。A面で書いたように、この面もD面と同様に出っ張り部分のタイル割となる様に、出っ張り部分の下地を調整します。

この面には壁のみがあります。割付はもっともオーソドックスなもので済みます。一面を割り付ければ良いだけです。C面に向かって両端は「入隅」です。
この面は窓があります。トイレの窓の場合、腰部分を1m程度取り更に1m程度の窓高さを取ります。図は窓である事を容易に理解出来るように引き違い窓としていますが、トイレでは一般的には内倒しの窓などあまり幅が広くないものが良いでしょうが、それは設計図に依ります。

割付は窓のない部分壁部分で割付け、窓はそのタイル割に合わせて窓の額縁の周りにタイル目地と同じ目地が来るように窓サッシを調整します。考え方は、B面の出入り口と同じです。面の両サイドは「入隅」です。



 ■ トイレと厨房には100角タイルが多用されている

 下にタイル形状を抜粋しました。今回、例として100角タイル(色塗り部分)を取り上げます。タイルのサイズは公称としては、「100角タイル」と言いますが、実寸は下表の通り97角です(94角もある)。目地幅は3o、厚みは5o程度です。

 表にもある通り100角とは目地(Aと記されているところ)を含めての数字です。一般的には、タイル97o+B=100として表現されていますが、どちらでも同じことです。


   タイル形状と寸法                単位ミリ
 タイルの
 形  状
 タイルの名前
タイルの寸法
W×H
目地とも寸法


 
 45二丁掛(ユニット) 95×45 100×50
 三丁掛 227×90   -
 100角(厚み5o) 97×97
 94×94もあり
 100×100



 ■ タイル貼外壁に面した内部のタイル割付け

 ちょっと理解に苦しむタイトルなりましたが、要するに外壁がタイル貼りで窓がある建物のケースです。その窓が建物内部のトイレ中などの窓でもある場合が、少なからずあります。このような場合のタイル割付はどのようにすべきでしょうか?

 意匠設計者は恐らく外部を優先してタイルの割付をし、内部は上手くタイル割付が出来なくても致し方ないと判断するのが一般的です。勿論、内外とも完璧にいけば良いのですが。



 ■ 主となる視線は

 タイル貼りの建物の外壁の角(出隅)となる部分は、役物と呼ばれるL型のタイルを貼ることで、タイルの小口(厚みが見える部分)の見えるようなタイル割付は殆どありません。

 しかし、内部のトイレや厨房、浴室などで多用される100角タイルでは、役物を使いません。従って、タイルの割付には主視線を考慮する必要があります。

 主視線(しゅしせん)は、「人の視線がどこに最も目に着くか」意味です。即ち、目に付きやすい場所となります。



主視線(主とする視線となる位置)

主視線にタイルの小口(厚み)が見えないようにする
▲印は目地位置


 上の図で、主視線に対してタイルの小口(タイルの厚み)が見えるような貼り方はしてはいけません。

 ではどこを主視線とするのかは、なかなか難しい。

 例えば上の図のトイレで言えば、A面に小便器が並んでいれば、柱状の出っ張りは入口から入ったところで右を見た場合、タイルの小口が見えない方が正しい。
つまり、上の図で言えば〇としている割付が正しいと言えます。



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