上木造における棟式に用いる式具 |
@ 棟札 (むなふだ) | 建物の記録として残すために作るものです。表面に祭神名(〇〇大明神など)、神社名、趣旨(新築、増築、改築、地名等)。裏面に工事施工年月日、建築主、設計者、施工者名等を墨書きします。材質は、檜の節のないもの。
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A 幣串 (へいぐし) | 神に奉るための礼物と紙垂(しで)、麻等を木や竹に挿したもの。幣串は古くから3本用意することになっています。
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B 弓矢 (ゆみや) | 弓矢には邪気を祓う意味があります。弓矢には二種類あり、「天の弓矢」は幣串の東側に立て、矢のやじりは天に、「地の弓矢は幣串の西側に立て、矢のやじりは西南下方向に向けます。
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C 散餅 (さんぺい) 散銭 (さんせん) | 散餅は紅白の子餅を一組とし、散銭は穴あき銭を金銀にメッキして二枚を一組として紅白の細い紙片を穴に通して縛ります。散銭の表に上棟祭、裏に年号、家名、等を表示します。餅、銭とも適量に用意し、折櫃に収めます。「槌打の儀」が終わった後、屋上より西の方向に撒きます。
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D 振弊 (ふりへい) | 2本用意します。1本は「曳き綱の儀」に使い、あと1本は「槌綱の儀」に使います。
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E 木槌 (きづち) | 2柄(え)用意します。ヒノキ材で作ったもの。
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F 棟木 (むなぎ) | 上棟式の主となる物。棟木は実際には取り付けられていて、この儀式をすすめるケースが殆どです。実際には別に用意した、角材をステージに用意して行います。 |
G引綱 (ひきつな) | 2本。引綱は白い布製で、棟木から博士杭までの長さとします。引綱は棟木の端と端に結び、他端をそれぞれ博士杭に結びつけます。
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H博士杭 (はかせぐい) | 檜製の杭を1本用意します。通常は地面に打ち込みます。建物の基準となる杭です。
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