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■ 春材(しゅんざい)と秋材(しゅうざい)について |
材木のには年輪が毎年つくられることは、誰でも知っていることです。しかし、年輪には春材と秋材の二種類があることは、あまり知られていません。春材の年輪は薄い色あいで、秋材は濃い色合いをしています。ただし、ホウノキやカツラなどでは春材と秋材が生じないため色目に変化のない木もあります。
| 春から夏にかけてつくられる目幅の大きな部分を「春材」または「早材(そうざい)」といいます。春材は淡色で木細胞が大きく粗いため材質も粗くなっています。これは、木の生長が春から夏にかけて大きく早く成長することによるものです。
夏から秋の終わりにかけてできた部分を「秋材」といいます。春材に比べて材質が堅く緻密(ちみつ)です。 |
これは木の生長が遅くなるためです。従って、秋材は木細胞が小さく密度が高いため材質は硬くなります。 秋材は「晩材(ばんざい)」、「夏材(なつざい)」ともいいます。 この春材と秋材がそれぞれ交互にできることで、年輪が形成されていきます。しかし、この写真のようにはっきり判別できるといケースの方が少ない。
原木や大型の木材から,必要な寸法,品質の木材を製材することを「木取り」といいます。出来るだけ無駄が出ないような取り出し方を考慮して行われます。
木材から建築材を取り出し方には、材の太さ(径)や形状(曲がりのあるなし)などによって違ってきます。材径が大きければ、同じ用途の木材が何本もとれますし、細ければ、メインとなる材を取って残りを出来るだけ上手に材が取りだせるように工夫が必要になってきます。
| 日本の木材は、外材と比べて径が小さく、図のような芯材を含んだ柱を取ることが中心で残りは、その材の太さや性質を見極めて、用途に応じて取り出すことになります。
左の図はその一例です。外材は、逆に径が大きいので芯材を外した取り方が中心となります。
また、材が真っすぐで良材でであれば、柾目や板目を中心とした木取りとすることにもなります。
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上の図のように主要な材を取り出しても、なお残る材があります。例えば野地板の右側の三日月の形をした板です。三日月の形をしているので、「三日月板(みかづきいた)」とも呼ばれています。
一般的にはこれを「背板(せいた)」といいます。こうした板も、捨ててしまうことなく利用されます。例えば、割り箸、割り箸が取れない部分はチップとして紙の原料になります。木を挽いたときの木くずは練炭になりと、捨てるところがありません。
| 木材の繊維の断面が見える短手方向の端を木口(こぐち)と呼んでいます。木の水平断面のことですね。
いっぽう板材を木口側から見たとき、左右の長手方向の側面を木端(こば)と呼んでいます。
木口面は刃物がかけにくく、美しく仕上げるのが |
画像出典:春材と秋材 丸西銘木 画像出典:木取り 建築材の話(図に文字を記入する加工を加えています)
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