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 W-Wallet クラック(ひび割れ)

 
1. クラックとは何か

2. クラックはどうして出
  る?

3. 有害なクラックとは

4. クラックの原因と形
  状@

5. クラックの原因と形
  状A

6. 危険なクラックの
  例1

7. 危険なクラックの
  例2

8. クラックの発生状況
  を目視で調べる

9. クラックの発生状況
  を調べる(目視以外)
  @

10. クラックの発生状
  況を調べる(目視以外)
  A

11. クラック発生に対処
   するニ方法

12. クラック発生に対処
   する方法 その1

13. クラック発生に対処
   する方法 その2-1

14. クラック発生に対処
   する方法 その2-2

15. クラック発生に対処
   する方法 その2-3

16. コンクリートのクラ
   ックの補修

17. モルタル外壁のク
   ラック補修

18. コンクリートのクラ
   ックに関する本の
   紹介

      
 14. クラックの発生に対処する方法 その2-2

 クラックを発生をゼロにする事は不可能と書きました。それは、確かな事です。しかし、発生場所は、大体過去の例から解っています。発生が予想される場所に、適切な目地を入れておくことで、クラックの発生位置を、そこに誘発する事が出来ます。勿論その場所に発生させたままではなく、目地には、防水性を持った変形に追随できる弾性シーリング材を目地材として入れます。


 誘発目地の入れる位置は「4.クラックの原因と現状Aの中のコンクリート乾燥と収縮(壁部材)」で書いた発生し易い場所とします。しかし、それ以外で施工上の問題や打ち込んだコンクリートに問題があって、それが原因で発生したクラックについては、予測困難なため対応できません。正常なコンクリート打設が行われてたとしても自然と発生してしまうクラックへの対応のみです。

 さて、クラックは大体45度〜60度の斜めに生じることが多く、誘発目地も本来なら斜めに入れるに超したことはありません。しかし、意匠上の問題から、大体垂直に入れるのが、一般的です。





@は床から梁下まで開口部に沿って事前に目地を入れることで、クラックの防止をします。本来なら、開口の隅から斜めの角度で入れるのがベストですが、意匠上許されない事が多く垂直となってしまします。


Aは柱の際に誘発目地を入れるものです。柱の際にもクラックは起きやすいからです。


Bは床スラブの天端に目地棒の天端が揃うような位置にして建物全周に目地を入れます。柱部分であっても入れます。いわゆる水平目地です。これはコンクリートの各階の打ち継ぐための一つの仕切り用の目地とも言えます。一度に何階もコンクリートの打設はできませんので、各階づつ、打ちついで行きます。





  

この図のAは上のAの説明と共通です。
Cは壁に開口(サッシなど)がない場合、大体3m程度に一箇所いれます。勿論、それより小さい間隔の方が望ましいのは言うまでもありません。これも、意匠上の制約もあり、設計者は余り目地を好みませんので、許容ぎりぎりというのが多いようです。






 ■壁の開口部回りの誘発目地の入れ方

 壁への効果的な誘発目地の入れ方については、このページと次ページで述べているとおりです。街中よく見かける建物の目地位置について、誘発目地であろうと推定される目地が実は効果的でないものが非常に多く見かけます。意匠上、どうしても入れたいと設計者が考えたものが、反映されているのかも知れません。しかし、これでは、下の図の右側の図のようにクラックが発生して意匠も台無しになる可能性があります。



  
 開口部の回りのクラックは上の図のAの赤い線のように開口部の隅から発生します。もちろん開口部が相当な横長である場合は、その中間からも発生します。そういう場合は、このAの開口上下の誘発目地位置は生きてきます。しかし、基本的には@のように開口部の左右に縦に誘発目地を入れます。開口上下に入れるとしても、それは、@の適切な入れ方に加えたものである必要があります。


 一般的には、Aのような中央位置に目地を入れても、開口部の端から発生するクラックを防止することはできません。これは、開口の隅にかかる応力の方はAの開口の中間に設けた誘発目地にかかる応力より、過大になることによるものです。


 @の誘発目地にクラックを誘い発生させるわけです。目地の深さは、コンクリートの被り厚さと同じだけである必要があります。浅い目地である場合は、クラックの誘発が出来ず、通常の不規則なクラックが発生してしまいます。

これをまとめると次のようになります。

@は適切な誘発目地の入れ方。

Aは不適切な誘発目地の入れ方。

となります。

開口部が横長である場合には、@に追加してAの目地をいれます。

 外部がタイル貼りの仕上がりとなる場合には、躯体工事が基礎に取り掛かった段階ですでに、タイルの割付図(わりつけず)が完成していなければなりません。それを元にコンクリートの躯体に設ける誘発目地位置を決定する必要があるからです。




 ■開口端に目地を設けることができない時

 意匠上や構造上の都合で「壁開口部回りの誘発目地の入れ方」に沿った目地の入れ方をしたくない、あるいはできないというケースもあります。そういうケースでは隠し誘発目地(かくしゆうはつめじ)」とすることもできます。例えばタイル張りなどでコンクリートの躯体に誘発目地がとってある場合、そこに本来ならタイルの伸縮目地を設ける必要があります。しかし、それを設けたくない時には、タイルの目地を通常のタイル目地にして、目地材を弾力シーリングとすることで可能です。




 ■斜めに設ける誘発目地(開口がある場合とない場合)

 開口部の回りに隠し誘発目地を設ける場合は下の図のように60°程度に設け、梁又は柱まで伸ばます。隠し誘発目地ですから、仕上げはでは現れてきません。クラックの発生が斜めに発生することからも、斜めに誘発目地をとるのは理に叶っています。それでも、大方の建築主は、そのような入れ方を好みません。垂直か水平の方が見た目にも美しく、自然だからです。




開口がある場合

「隠し(かくし)」の誘発目地とすることから、外壁を吹き付け塗装した後は、目地はまったく見えません。ただ、筆者としては、お薦めしません。なぜなら、長い経年では、どうしても隠した筈の目地が浮き出て来るからです。






開口がない壁の場合


 但し、仕上げがタイル貼りの場合は、お薦めです。左の図のように、タイル貼りの場合は、60°の誘発目地(赤色の線)に沿った部分のタイルは弾性接着剤を使用します。こうすると、目地の動きに追随できるからです。





 ■1階の腰壁の誘発目地の入れ方

 


 

1階の腰壁は、地中部分の構造部材による拘束力が強いので、ひび割れ間隔が小さくなる。したがって誘発目地は1m前後のピッチで入れます。

腰壁とは人の腰程度まである壁のことで、左の図でいえば灰色の部分がそれにあたります。この部分に1m前後に誘発目地を入れます。図のような縦張りALCのケースでは、腰壁の目地のピッチとALCの縦目地とが微妙にずれていれるのは見苦しいので、ALCの幅600o+300o=900oピッチで割り付けています。
端は更に少ない寸法になっていますが、問題ありません。







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