| ■階段の天井高さ 階段の天井高さと言えば、各フロアの踊場の上部の水平な部分の天井や階段室の最上階の部分の高さしか思い浮かびませんが、その部分というのは大抵、2.3m程度は取れるものです。
では、階段裏の斜め部は天井高さとは言わないのでしょうか。実はそのその部分も天井です。斜めの天井高さ2.1m以上確保したいものです。これ以下ですと、天井に頭を打たないとしてもかなり圧迫感が増してきます。
といっても、階段は階高さで決まってくるので階段を最小限のスペースに収めるように考えると、2.1mでもギリギリといケースやそれ以下というケースも出てくるでしょうが、基本は2.1m以上と心がけてください。
■階段の踊り場の梁について ある階から上階に登る階段で下のような階段の場合は階高の中間あたりで折り返しの踊り場を設けます。その踊場には平面計画上忘れがちな各階の床梁が出てくることがあります。それに実設計で気がついて大変なことになり、施主にはプランの変更をお願いしたりするケースも出てきたりしますので特に注意が必要です。
これは階段を計画するときには、基本設計の段階で十分考慮されるべきです。 また、張り出した梁にはホコリが溜まり、掃除もままならず、とても見苦しくなりますので、その処理も考えなくてはなりません。
梁下のスペースに物入れを作ろうという案が浮かぶかもしれませんが、計画している階段が避難階段である場合には、地域によっては規制しているところもありますので確認して置きましょう。
これらをまとめて図にしました。まず断面図から。踊り場の有効幅は図のように階段側に張り出している梁からとなります。また梁下は1.15mしかなく大人が通行出来ません。従ってここは、軽鉄下地にボード張りやブロック積みモルタル塗り、あるいは柵を設けるしかありません。
今、図では段鼻まで有効幅としていますが、通常の階段では段鼻より中央の手すりの方が出ており、そお場合はその手すりの先となります。
平面的には下の図のようになります。上の説明でも書きましたが、階段と手すりとは同じ位置では納まりがつかず手すりの方が踊り場に張り出すのが一般的です。 また梁も断面図のように踊り場に張り出しますのでその分も考慮する必要があります。
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