| 鼠(ネズミ)自体の名の由来は諸説があるようです。
語源由来辞典に拠れば、『「あなずみ(穴住み・穴棲み)」の音変化や「根住み・根棲み」の意味など、住む場所を語源とする説が多いが、棲みかは穴や根元だけではないため考え難い。
根之堅州国(黄泉の国のこと)を訪れた大国主命が、危ういところをねずみに助けてもらったという話が
『古事記』にあり、上代では「根棲み」と考えられていたとは考慮すべきであるが、ここでの「根」は「根元」ではなく「陰所」を表していることから、棲みかを語源とするならば、「ね(隠れた所)」+「ずみ(棲み)」とすべきであろう。
ネズミの語源で有力な説は「ぬすみ(盗み)」の転で、人間の周囲にいて食糧を盗む生き物であり、古くは倉庫に鼠返しを立てて侵入を防いでいたことからも考えられる。
盗みに関連する説では、ネズミの多くが夜行性で人間が寝ている間に食料を盗むことから、「ねぬすみ(寝盗み)」とする説もある。 「盗み」が語源であることを証明するものではないが、英語の「mouse」も「盗み」に由来する』
一方、鼠木戸(ネズミきど)を辞書で引くと次の3つの意味が出てきます。本来の鼠木戸の趣旨は(3)です。しかし、現在では、(1)や茶室の入り口(躙口←にじりぐち)としての呼称が一番通っています。
1) 木戸や門扉の一部を小さなくぐり戸としたもの。鼠戸。
2) 近世、芝居・見世物などの興行場の、観客の出入り口。無料入場を防ぐため、狭くしたもの。鼠戸。
3) 民家の台所などで、鼠がはいれないように細かく桟を打った格子戸。
|
| 鼠(ネズミ)も結構愛らしい。 | 鼠木戸(ネズミきど) |
| |
|