| 雀口(すずめぐち)とは瓦葺屋根の軒先の瓦(樋に一番近い瓦)と広小舞(軒先の垂木(たるき)の先端を押さえる役をする幅広い横木。 )との空間を言います。
軒先瓦は、水の流れるところと、山になって重なる部分とは高さが、異なり、下の木材(広小舞、淀、瓦桟)などと三角形の隙間ができます。ここに雀がが巣を作ることがあるのでこう呼ばれるのです。
対策としては、鼻桟に、瓦じゃくり(瓦との隙間を小さするような形状の木材を入れる)をすると、雀口は、完全ではありませんが小さくなり、雀は中に入れず巣を作れません。また、プラスチック製の軒面戸を入れても良いでしょう。
ただし、最近の街中では、こうした雀口のある建物を見かけることは殆どありません。建築基準法上の防火構造への対応の制約から、軒先全体をモルタルなどで塗り囲って、木材が剥き出しになってはいないからです。風情がなくなったといえばその通りですが、財産や人命の保護から致し方ないことです。田園風景の長閑(のどか)な郊外に行けば、見かける機会があるでしょう。
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