| 螻羽(けらば)は『螻の羽』という意味です。螻(けら)は辞書によれば、「直翅(ちょくし)目ケラ科の昆虫。体長約3センチ。頭部と前胸は頑丈で、前足はモグラに似てくまで状。地中に穴を掘ってすみ、昆虫などを捕食するほか植物の根なども食う。後ろ翅(ばね)が長く、夜飛んで灯火にも集まる。雄は春秋に土中でジーと鳴き、俗に「ミミズが鳴く」といわれる。おけらとも呼ばれる。」とあります。
一方、建築では切妻屋根や入母屋屋根の切妻部分において妻側の壁より突き出した部分の総称です。端部の形状が螻の羽根に似ていることに由来しています。 螻羽の部分に葺く瓦を下図のように螻羽瓦(けらばがわら)と言います。
蛇足ですが、「おけらになる」という言葉は、螻(けら)が万歳をしたように見えるところから、無一文でお手上げ状態の姿に見立てたという説があります。
| 螻(けら)の羽 | | 螻羽(けらば)瓦と瓦の端の部分が螻羽です。 |
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