| 昔から酒に酔っ払った人の足の運びを「千鳥脚(ちどりあし)」といいます。酔っ払った人を見ていますと、普段の足の運びではなく、フラフラのからだを支えるために、足が交差するような歩き方になりがちになります。
下図では判りづらいのですが、千鳥(チドリ)の脚は他の鳥のように後がわに指爪がありません。後ろ側に倒れるのを支えられません。そのため、一方の足が前に出れば、もう一つの足が後ろに回って支えるという具合にならざるを得ません。そのため歩き方が他の鳥一風変わっているのです。それが脚の運びが交差するように出るのでるわけです。これを千鳥の脚の運び型でいわゆる「千鳥脚」と呼ばれるものです。酔っぱらった人の足の運びも、これと同様です。
では、千鳥はなぜこのような足取りになるのか?といえば、一説では、見つけたエサに一直線に突進すると、ほかの鳥に横取りされてしまうためとか、ヒナを孵(かえ)している時に、天敵から巣の位置をカムフラージュするためであるとかとされています。
だからと言って、千鳥の歩きでふらついているという訳ではありません。この歩き方で安定しているのです。
| ↑ 千鳥の歩き方は、脚の交差が交互に出ることによります。図は少し方向転換気味のもので、はっきりと歩幅が出ていませんが、一般的にはファッションモデルのモデルさんが歩くような綺麗な歩(あゆみ)となります。 |
| ↑ 千鳥格子は前述の通り千鳥の歩き方から名付けられたものです。上と下の材が交互に入れ替わって出来た格子のことであることが容易に解ると思います。 |
| |
|