| 鯖の尾(さばのお)は、社寺開き門扉などに打ち付ける装飾用の金具(八双金物)で、魚尾形に入り込んだ形のものです。破風にも取り付ける場合もあるそうですが、筆者は見たことがありません。形状は時代、地域により多種多様で、個性や派を主張していたようです。
特に社寺に使われているものは、とちょっとした洒落(しゃれ)が、無機質で重厚な門扉を和ませています。また、重量のある大きい門扉を吊り元だけで負担するのではなく丁番を短冊形にすることにより、支持位置を広げる工夫にも通じて理にかなっています。
蛇足ですが、花にもトウゴクサバノオ(東国鯖の尾)いう花があります。その果実が鯖の尾に似ているところからこう呼ばれます。確かに似ています。
| 鯖の尾っぽをご覧ください。 | | 上の鯖の尾と形が似ています。 |
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